ミンダナオ全島に戒厳令、期限60日

IS共鳴グループのテロを警戒

2017/05/24

 アベリャ大統領報道官は5月23日、ミンダナオ全島に戒厳令が敷かれたことを発表した。

 声明で、「無法な暴力や反乱を鎮圧し、市民の安全を守るために、スールー、バシラン、タウィ・タウィを含むミンダナオ全島に戒厳令を敷く必要がある。期間は60日。政府は状況を完全にコントロールしており、テロ集団イラク&シリア系イスラム国(ISIS)のマウテ・グループ及び同類グループが平和を壊す能力を有していること、これらグループが混乱を引き起こし、罪のない人々の命を奪い、土地を破壊することに何のためらいもないことを十分に認識している」と説明した。

 ロシア公式訪問中のドゥテルテ大統領は、政府軍兵士とマウテ・グループがマラウィ市内で武力衝突したのを受け、戒厳令を宣言。公式訪問日程を短縮し、早期に帰国する。ロレンサーナ国防相によると、この交戦で兵士2人と警官1人が死亡、12人が負傷。また、セイント・マリー教会や学校、刑務所等の施設を含む数カ所の施設がテロ集団によって放火されたとのことである(17年5月24日のフィリピン政府通信社より)