旭硝子、フィリピンでの建築用ガラス生産撤退

2017/06/22

   旭硝子は、2017年12月末までに、AGC フラットガラス・フィリピン社(AGPH)の株式における旭硝子持分(100%)すべてをTQMP Glass Manufacturing Corp.(本社:フィリピン)へ売却することを決定した。なお売却案件はフィリピン独禁法当局の承認を前提としており、連結業績への影響は軽微である。

 旭ガラスは、1988年にフィリピンで建築ガラス事業を行っていた現地法人に持分比率49%で資本参加した。その後出資比率を100%に引き上げ、現地法人の社名をAGPH に変更し、AGCグループの建築ガラス事業のグローバル戦略の一環として重要な役割を果たしてきた。しかし、フィリピン国内の販売競争が激化したため、ここ、数年業績が悪化していた。

 旭硝子は中期経営計画 “AGC-plus 2017” で定めた方針に基づき、建築用ガラス事業で選択と集中を行い、高付加価値品への転換を進めている。その一環として今回AGPH株式すべて売却することを決定した。

 今回の株式売却によって、旭硝子グループは、フィリピン国内の建築用ガラス製造からは撤退するが、今後は他拠点で生産した遮熱性能を高めるガラスやミラーなどの高機能加工製品の販売を強化していく方針である。

 <AGC フラットガラス・フィリピン社(AGPH)の概要>
・本社及び工場所在地:マニラ首都圏パシグ市
・代表者:小藤田洋成氏
・資本金:53.3億ペソ
・株主:旭硝子100%
・売上高: 23.1億ペソ(2016年12月期)
・事業内容: 建築用ガラスの製造、販売
・設立年:1988 年
・従業員数 465名(17年4月末 内訳:社員219名、協業者246名)
(17年6月20日の旭硝子株式会社ニュースリリースより)。