顧客満足度(CS)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー・アジア・パシフィックは、7月31日、シンガポールにおいて、2017年フィリピン自動車顧客満足度(CSI:アフターフォローに関して)調査の結果を発表した。
この調査は、新車購入時から12~24カ月経過した個人所有車ユーザーを対象に、正規販売店のアフターサービス(整備・修理等)に対する顧客満足度を調べるもので、年1回の割合で実施しており、今回で17回目となる。
17回目となる今回の調査は、2015年2月~16年5月の新車購入者で、その後16年8月~17年5月に正規販売店のアフターサービ ス(整備・修理等)受けた者を対象に実施された。調査期間は17年2月~5月、回答者数は1,951名、調査対象車両は11ブランドであった。
今回のアフターサービスの総合的な満足度は、5つのキー・ファクターにおける詳細項目に対する回答者の評価を基に算出されている(1,000点満点)。5つのキー・ファクターは「サービスの質」(比重29%)、「入庫時対応」(同26%)、「車の引き取り」(同17%)、「サービス施設」(同14%)、「サービス・アドバイザー」(同14%)となっている。
17年の総合満足度スコアの業界平均は793点(1000点満点)で、前年の822点から29ポイント悪化、2012年以降の最低記録となった。個別ファクターでは、5つのキーファクター全てで下落、特に「入庫時対応」と「車の引き取り」が787点で最も低い評価であった。
ブランド別総合ランキング首位は、803点のホンダで前回の2位から上昇、首位の座を奪回した。5つの個別ファクターのうち、「サービスの質」、「車の引き取り」、「サービス・アドバイザー」の4部門で高い評価を受けた。2位は798点の韓国系現代、3位は797点の三菱自動車、4位は795点のマツダ(販売はマレーシア系のベルジャヤ・オート・フィリピン)とトヨタ、6位は793点のいすゞでであった。
以下、7位が788点の起亜、8位が786点のシボレー、9位が785点のフォード、10位が777点のスズキ、11位が772点の日産自動車と続く。この調査における点数の差は僅かであり順位が大きく変動しがちである。例えば日産自動車は14年に首位、15年は8位、16年は3位、そして今回が11回と乱高下している。
このような状況において、ホンダは2009年が1位、10年~12年が4位、13年~14年が2位、そして15年が1位、16年が2位、今回が首位と上位常連となっていることが注目される(17年7月31日のJ.D. パワー発表などより)。