GTキャピタル、住商二輪車ローン企業に20%出資へ
比トヨタ・ファイナンシャル40%保有、オートローン事業強化
2017/08/10
メトロポリタンバンク&トラスト(メトロバンク)グループの持株会社GTキャピタル・ホールディングス(GTCAP)は、8月9日、フィリピンの個人顧客向け二輪車ファイナンス会社「住商モーター・ファイナンス(SMFC)」の株式20%を取得すると発表した。
2009年に設立されたSMFCは、資本金20億ペソで現在の出資比率は、住友商事50%、メトロバンク傘下の有力貯蓄銀行フィリピン・セービングス・バンク(PSBank)グループ50%となっている。GTCAPは、PSBankとPSBank退職基金からSMFC株を各々100万株(10%)を取得、合計200万株(20%)を取得する計画である。1株当たり取得価格は94.98ペソで、取得総額は3億7,992万ペソとなる。この取引が完了すると、SMFC保有比率は住友商事50%、PSBankグループ30%、GTCAP20%となる。
今回の株式売買は、メトロバンクグループ内の保有権移転であり、住友商事50%、メトロバンクグループ50%という大きな枠組みには変更はない。しかし、GTCAPは注力中の自動車事業基盤の強化や顧客層の多様化、PSBankは売却資金による中核的自己資本の強化などの効果につながるものと考えられる。
なお、GTCAPは近年、急ピッチで自動車事業基盤を拡充してきている。2012年から2013年にかけて、トヨタ自動車のフィリピン拠点であるトヨタモーター・フィリピン(TMPC、所在地:ラグナ州サンタロサ市)の株式保有比率を51%に高めているほか、有力販社であるトヨタ・マニラベイ社(TMBC)マジョリティーを保有している。
さらに、2014年9月には、トヨタ・ファイナンシャル・サービス・フィリピン(TFSPC)株式40%を取得した。それまでの、TFSPC株式保有比率はトヨタ・ファイナンシャル・サービス60%、メトロバンク15%、PSBank25%となっていた。GTCAPはTFSPC株式40%をメトロバンクとPSBankから取得した。メトロバンク・グループ内の売買であり、メトロバンク・グループとしてのTFSPC保有比率は40%のままであるが、GTCAPはトヨタ車事業を一段と強化、メトロバンクとPSBankはバーゼルIV基準導入のもとで自己資本を更に強化することにつながったという経緯がある(17年8月9日のフィリピ ン証券取引所回覧04955−2017号などより)。
2009年に設立されたSMFCは、
今回の株式売買は、メトロバンクグループ内の保有権移転であり、
なお、GTCAPは近年、
さらに、2014年9月には、トヨタ・ファイナンシャル・