ボニファシオのオフィス賃貸料、前期比4.4%上昇

首都圏需要の半分がBPOやオフショアゲーム企業

2017/08/22

    国際的な総合不動産 コンサルティング企業であるコリアーズ・インターナショナル(コリアーズ)は、フィリピン・マニラ首都圏の2017年第2四半期(4月~6月)のオフィス不動産市場動向を発表した。

 マニラ首都圏オフィススペースに対する需要は根強く、第2四半期に占有された正味面積は19万平米(squ)。テナントは多様な傾向にあり、上半期(1月~6月)のBPO(業務外部委託)産業のシェアは31%で、第1四半期期(21%)から僅かに伸びた。オフショア・ゲーム企業のシェアは30%、従来型企業は39%(非BPO35%、政府機関4%)であった。PEZA(フィリピン経済区庁)認定ビルに関しては、2016年6月から当期までの1年間で16ビルと少なかった。

 マニラ首都圏の主要ビジネス地区のオフィス月間賃貸料は、前期から2.5~5.1%の上昇となった。コリアーズは今後12カ月間にオフィス需要が8%超伸びると予測している(17年8月10日のコリアーズ・フィリピンズ発表より)。


2017年第2四半期 完成ビル

ビル名 場所 総リースエリア(squ)
Alliance Global Tower フォートボニファシオ 53,000
Metrobank Center フォートボニファシオ 45,000
Citynet Central マンダルーヨン 36,000
Vector Three アラバン 36,000
World Plaza フォートボニファシオ 27,000
One Townsquare Place アラバン 21,000
iMet VPO マニラ湾エリア 20,000
Insular Life Bldg マカティCBD 19,000
Capella Bldg アラバン 18,000
Bank of Makati Bldg マカティCBD 9,000
(出所:コリアーズ・インターナショナル・フィリピンズ資料)


オフィス平米当たり月間賃貸料(単位:ペソ/平米)

エリア 17年2Q 対前期伸び率
マカティCBD 800-1,750 2.5%
フォートボニファシオ 800-1,500 4.4%
オルティガスセンター 500-900 2.1%
マニラ湾エリア 675-850 5.1%
(注:正味使用可能面積に基づいて算出)
(出所:コリアーズ・インターナショナル・フィリピンズ資料)


オフィス空室率

エリア 17年1Q 17年2Q
マカティCBD 0.9% 1.3%
フォートボニファシオ 3.8% 3.2%
オルティガスセンター 0.9% 1.0%
マニラ湾エリア 1.0% 2.1%
(注:正味使用可能面積に基づいて算出)
(出所:コリアーズ・インターナショナル・フィリピンズ資料)


マニラ首都圏のオフィスストック&新規供給予想(正味使用可能面積、単位:平米)

地区 16年末現在 17年 18年  19年 20年 合計
アラバン 483,100 76,500 80,400 64,700 38,800 722,500
フォートボニファシオ 1,533,700 372,900 200,100 219,800 65,400 2,392,200
マカティCBD 3,207,000 28,400 37,500 90,600 42,900 3,406,600
マカティ周辺 221,300 25,300 86,600 - 120,700 454,000
マンダルーヨン 305,900 58,300 90,700 - - 455,000
オルティガスセンター 1,578,000 78,400 66,500 13,600 496,800 2,233,600
マニラ湾エリア 330,600 100,800 177,700 83,300 100,700 793,300
ケソン市 853,600 84,300 170,200 236,400 74,500 1,419,100
その他 354,500 37,100 53,700 101,300 53,800 621,900
合計 8,868,200 862,400 963,800 810,000 994,100 12,588,000
(出所:コリアーズ・インターナショナル・フィリピンズ資料)
注:ケソン市:アラネタセンター、イーストウッド市、北エドサ三角地帯含む、その他:マニラ及び周辺地域)