ホンダ、比で余剰風力電力活用のCO2削減を実証

クリーンエネルギーをモバイルパワーパックに蓄電

2017/09/26

   本田技研工業(Honda)は、着脱可能な可搬式バッテリー「Honda Mobile Power Pack(モバイルパワーパック)」を利用した充電ステーションユニット「Honda Mobile Power Pack Exchanger(エクスチェンジャー)」を余剰電力活用システムとして、フィリピンのロンブロン島に設置し、駒井ハルテック(本社:東京都台東区)と共同で、CO2削減に向けた実証実験を今秋中に開始する。

 フィリピンを構成する小さな島々の一つであるロンブロン島は、ディーゼル発電が主なエネルギー供給源であり、高コスト、高CO2排出のエネルギーに依存している。また、昼夜で変動する電力需要に対し、安定的な電力供給が求められている。これらの課題の解決に向け、本実証実験では、駒井ハルテックが風力発電機を設置し、クリーンエネルギーを創出する。その余剰電力を、Hondaが設置するエクスチェンジャーを通じてモバイルパワーパックに蓄電することで、効率的に電力を活用する。これらの取り組みにより、CO2削減を目指す。

 また、モバイルパワーパックは持ち運びが可能なため、電動モビリティーから家電まで、生活に必要な電気機器の電源として、いつでもどこでも、多様な用途に活用することができる。その結果、今まで電力供給ができなかった地域でも、電気のある生活を送ることが可能になる。

 今後、モバイルパワーパックを活用した電力供給システムの実用性の調査や実証実験は、他国でも展開する予定である。今後もHondaは、「豊かで持続可能な社会」の実現に向けて、「つくる・つかう・つながる」技術を組み合わせることによって、エネルギーの地産地消と、カーボンフリー社会実現に向けた取り組みを拡大させていく方針である。

 なお、Hondaは、10月3日(火)から6日(金)まで千葉県の幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2017」にて、「スマート エネルギー ストレージ マネジメント」をテーマに、上記の着脱可能な可搬式バッテリー及びその充放電機器で構成される「モバイルパワーパック)」システムと、高圧水素ガスの製造・供給を行う「スマート水素ステーション(SHS)70MPa」コンセプトを出展し、自然の力を用いて創り出したエネルギーを貯蔵し、必要なときに取り出して使う、低炭素で効率的なエネルギーの利用・活用を提案する(17年9月25日の本田技研工業株式会社ニュースリリースなどより)。