IFC、ボラカイ島ディカバリー運営企業に出資

パラワン島エルニド等での新リゾート開業支援

2017/11/22

   ボラカイの超人気リゾートである「ディスカバー・ショアーズ」などを運営するディスカバリー・ワールド・コーポレーション(DWC)へ、世界銀行傘下の国際金融公社(IFC)が出資することが合意された。

 合意によると、IFCは、DWCnが新規発行する優先株約2億1,667万株を取得する。1株当たり取得価格は3ペソで、取得総額は6億5千万ペソとなる。この優先株は、取得の48カ月経過後に、DWC普通株に転換可能とされている。

  DWCは、2013年11月21日、フィリピン証券取引所(PSE)へ新規上場した。「ディスカバー・ショアーズ」のほか、コロン島の「クラブ パラダイス パラワン」などを運営している。さらに、パラワン島エルニドとベンゲット州ラ・トリニダードにおいて新リゾート開業・運営を計画している。IFCは上記の出資により、この2つの新リゾート開業・運営を支援する意向である。

 IFCは、世界銀行グループになかで民間セクター支援に特化した世界最大規模の国際開発金融機関である。IFCは世界2,000社以上の民間企業と協力し、IFCの有する資金、専門知識、影響力を行使することで、最も必要とされる場で機会を創出している。2016年度には、民間セクターを支援し極度の貧困の撲滅と繁栄の共有という基本的役割を果たすため、途上国へのIFCの長期的投資は約190億米ドルに達した。

 なお、フィリピン中央銀行(BSP)は、2017年5月26日、IFCとの間で、金融システム能力構築支援に関する覚書(MOU)を締結している。この覚書に従って、IFCはフィリピン金融制度におけるグッドガバナンス及び効果的なリスク管理を維持するための評価ツールを改善するうえで中央銀行を支援すると共に、バランスのとれた規制の枠組みを適用するにあたり中央銀行の能力構築イニシアティブに貢献していくことが合意されている(17年11月21日のフィリピン証券取引所回覧06996-2017号などより)。