17年の新車総販売台数、18%増の47万4千台に

工業会の42万8千台と未加盟企業分等との合計

2018/01/26

    先頃、フィリピン自動車工業会(CAMPI)は、2017年年間 (1月~12月)の新車販売台数(CAMPIとトラック工業会加盟企業分のみ:以下工業会加盟企業分と記す)が、前年比18.4%増の42万5,673台に達し6年連続での史上最高記録となったと発表した。車種別では、商用車が同26.4%増の28万6,249台(構成比67%)と二桁増加、乗用車は同4.7%増の13万9,424台(構成比33%)であった。

 この42万5,673台という数値や前年同期比などは、工業会加盟企業ベースの数値であり、CAMPIを脱退している韓国系の現代アジア・リソース(HARI)など自動車輸入販売企業協会(AVID)単独加盟企業分等を含まないベースである。

 自動車専門誌などによると、工業会加盟企業、AVID加盟企業、非加盟独立系企業の合計から重複加盟分(フォードなど)を調整した2017年のフィリピン新車総販売台数は同17.7%増の約47万3,943台に達し、総販売台数ベースでも6年連続での史上最高記録となった。車種別では、乗用車が16万7,827台(構成比35.4%)、商用車が30万6,116台(構成比64.6%)であった。

 2017年の総販売台数ベースでの企業別順位は、1位がトヨタ(TMP)の前年比15.6%増の18万2,657台(シェア38.5%)、2位が三菱自動車(MMPC)の同19.4%増の7万1,001台(シェア15%)、3位が現代自動車(HARI)の同11.8%増の3万7,678台(シェア7.9%)であった。

 3位と微差の4位がフォード(FGP)の同8.7%増の3万6,623台(シェア7.7%)、5位がホンダ(HCPI)の同36.9%増の3万1,758台(シェア6.7%)、6位がいすゞ(IPC)の同10%増の3万0,086台(シェア5.3%)、7位が日産自動車(NPI)の同47.9%増の2万4,995台(シェア5.3%)、8位がスズキ(SPI)の同34.2%増の1万9,263台(シェア4.1%)と続く。

 フィリピンは近年新車販売の伸びが好調で、上記の様に輸入車含む総販売台数はついに50万台を視野に入れるようになった。ただ、ASEANの販売上位国であるインドネシア、タイとは依然大きな差がある。

 生産に関しては非常に低水準であり、2017年11カ月間の生産台数は13万3.015台にすぎない。ASEAN主要5カ国での生産シェアは3.6%で最低である。4位のベトナムの17万8,838台にもかなり差をつけられている。輸入車依存度が68%と非常に高く、生産台数の拡大が急務であるといえる。