マクドナルド・フィリピン(比マクドナルド)は、当地の有力持株会社アライアンス・グローバル・グループ(AGI)関連会社のゴールデンアーチス・デベロップメント(GADC)によって展開されている。第1号店は1981年にオープンした。
このほど発表された AGIの2018年第1四半期(1月~3月)事業報告書において、GADC(比マクドナルド)の業績動向が記載されている。それによると、今第1四半期の比マクドナ ルドの売上高は前年同期比11%増の66億ペソ、純利益は同22%増の3億3,100万ペソ、帰属純利益は同23%増の3億2,900万ペソと好調であった。
好決算の要因は46店の純増(新規開店52店、閉鎖6店)効果、既存店の改装効果、新商品投入、サービス拡大(営業時間延長、デリバリーやドライブスルー拡充など)、積極的な宣伝や拡販策の効果顕在化などである。既存店の売上高も前年同期比6.6%増と好調であった。
2018年3月末のフィリピン・マクドナルドの総店舗数は572店で、前年同月末の526店から46店、率にして8.7%の純増となっている。572店のうち、直営店が299店で前年同月末の277店から22店の純増となっている。
なお、フィリピンでは、ハンバーガーのジョリビーが、国民食とまで称されるほどの圧倒的な支持を得ている。マクドナルドがハンバーガー市場でトップになれない唯一の主要国がフィリピンでもある。ジョリビーのシェアは約50%以上と見られる。
ジョリビーはフィリピン最大のファ ストフード企業ジョリビー・フーズ(JFC)によって運営されている。2018年3月末のJFCのフィリピン国内店舗数は2,895店に達している。内訳はハンバーガーのジョリビー1,074店、中華のチャウキン531店、ピザのグリーンウイッチ273店、ケーキ・ベーカリーのレッドリボン426店、鶏肉・バーべキューのマン・イナサル497店、バーガー・キング94店 となっている。
ハンバーガー・チェーンのジョリビーの国内店舗数1,074店は、前年同月末の997店から77店、率にして7.7%の純増となっている。ジョリビーの店舗数1,074店は、比マクドナルドの572店の約1.9倍であり、その差はなかなか縮小しない。ジョリビーのグループ企業であるバーガー・キング94店を加えればその差はさらに拡大、ジョリビー連合が1,166店で比マクドナルドの約2倍強となる(ジョリビーフーズとアライアンス・グローバル・グループの2018年第1四半期事業報告書などより)。