キユーピーが比進出、マニラに販社設立

今秋稼働へ、ASEAN5カ国目の現地法人

2018/07/18

 キユーピーは、2018年6月に、フィリピンにおけるキユーピーグループ商品の輸入販売拠点としてKewpie Philippines, Inc.(キユーピーフィリピン、所在地:マニラ首都圏)を設立した。東南アジアにおける現地法人としては5カ国目となる。

 キユーピーフィリピンは、キユーピーグループのマヨネーズ・ドレッシングなどを、フィリピンにおいて輸入販売する。輸入先は、主に東南アジア(ベトナムやタイなど)のグループ各社である。輸入販売の開始は2019年秋を予定している。

 フィリピンは、ASEAN諸国においてインドネシアに次ぐ人口を持ち、年齢中央値は23.5歳と若く、活気のある国である。また、マヨネーズ・ドレッシング市場は、東南アジアの国としては最大規模と考えられている。

 キユーピーは2012年から、キユーピーベトナムの商品をフィリピンに輸出し、市場性の調査を行ってきた。輸出実績は好調で、2014年以降毎年2割以上増加するなど順調に推移したことから、今後のさらなる発展が期待できると判断し、現地法人の新設を決定した。

 キユーピーの東南アジア展開は、1987年のタイ進出から始まった。現在ではタイ・マレーシア・ベトナム・インドネシアに4つの現地法人を設立し、マヨネーズ・ドレッシング・パン用スプレッドなどの製造販売を行っている。キユーピーフィリピンは、東南アジアにおいて、5ヵ国目、5つ目の現地法人となる

 キユーピーは今後も、製造・輸入販売拠点を効率的に配置することにより、東南アジアでの展開を加速していく方針である。

<新設会社の概要>
社名:Kewpie Philippines, Inc.
代表者:春山 信之氏
事業内容:マヨネーズ、ドレッシング等の輸入販売
会社設立日:2018年6月25日
本社所在地:フィリピン共和国マニラ首都圏
資本金:5,000万ペソ(日本円で約1億円、1ペソ=2円で計算)
決算期:9月30日
出資比率:キユーピー株式会社100%

<キユーピーの東南アジアでの展開>
 キユーピーは、タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシアに現地法人を設立し、マヨネーズをはじめとした商品の製造・販売を行っている(2017年度東南アジアの販売実績は85億円)。

タイ:1987年に現地企業との合弁企業を設立し、マヨネーズ等の製造・販売を開始。マヨネーズの他、ソース、ビネガー、カット野菜など、幅広い商品を主にフードサービス市場に提供している。2009年度から現地法人「キユーピータイランド」を連結対象とし、グループの製造・販売などのノウハウを活用、タイ国内での展開とオーストラリアなど周辺諸国への輸出の拡大を進めている。

マレーシア:2009年に「キユーピーマレーシア」を設立、2010年からマヨネーズなどの製造・販売を開始。マヨネーズ、ドレッシングなどを一般家庭向けとフードサービス市場に提供。製造・販売する商品はすべて「ハラル食品」としてマレーシア政府機関から認証を取得。マレーシア国内での展開の他、シンガポールへも輸出している。

ベトナム:2010年に「キユーピーベトナム」を設立。2012年からマヨネーズ、ドレッシングなどの製造・販売を開始。ベトナム国内での展開の他、フィリピンへも輸出している。

インドネシア:2013年に「キユーピーインドネシア」を設立。2014年からインドネシア国内でのマヨネーズやドレッシングなどの製造・販売を開始。製造・販売する商品はすべて「ハラル食品」として認証を取得している。
(18年7月17日のキューピー株式会社ニュースリリースより)