6月の国際総合収支赤字、倍増の11億8千万ドル

上半期の赤字は4.6倍の32億6千万ドルに急拡大

2018/07/20

 フィリピン中央銀行(BSP)は、毎月、純外貨準備高(NIR)の変動から算出した国際総合収支推計速報値を発表している。

 その推計速報値によると、2018年6月の月間国際総合収支(BOP)は11億7,700万米ドルの赤字で、前年同月から赤字が2.1倍に拡大。主にBSPの外国為替取引差損及び政府の海外債務満期支払い等に起因している。

 また、上半期(1-6月)の累積赤字は32億5,700万米ドルとなり、前年同期から4.6倍膨らんだ。年初から5カ月間のモノの貿易赤字の拡大が部分的に影響していると見ている。

 最終的な6月末の総外貨準備高(GIR)は775億3,000万米ドル(改定値)で、輸入の7.5カ月分に相当する水準であるとともに、元本ベース短期負債の6.2倍、残存ベース短期負債の4.2倍に相当する水準でもある(18年7月19日のフィリピン中央銀行発表より)。


  フィリピン国際総合収支推移(単位:百万米ドル)
期間 年間 6月 1 - 6月
13年 14年 15年 16年 17年 17年 18年 伸び率 17年 18年 伸び率
国際総合収支 5085 -2858 2616 -1038 -863 -569 -1177 赤字2.1倍拡大 -706 -3257 赤字4.6倍拡大
対GNI比 1.5% -0.8% 0.7% -0.3% -0.2% - - - - - -
対GDP比 1.9% -1.0% 0.9% -0.3% -0.3% - - - - - -
(出所:フィリピン中央銀行資料より作成)