13日に台風16号発生、今年はハイペース

2日連続発生、米国からの越境台風懸念も

2018/08/14

 日本気象協会によると。8月13日午前9時(日本時間:以下同様)、南シナ海で台風16号「バビンカ」が発生した。

  国際名「バビンカ」とは、マカオが用意した名前でプリンの意味である。台風の国際名は、「台風委員会」(日本含む14カ国等が加盟)などが提案した名前が、あらかじめ140個用意されていて、発生順につけられる。2000年の台風第1号に「ダムレイ」の名前が付けられ、それ以来、発生順に140個の名前を順番に用いて、その後、再び「ダムレイ」に戻る。台風の年間の発生数の平年値は25.6個。およそ5年で140個の名前が一巡することになる。
 
 8月14日午前1時の発表によると、台風16号は14日0時現在、南シナ海にあり、中心位置は北緯20度10分、東経113度25分、ほとんど停滞している。中心気圧は990ヘクトパスカル(hPa)、中心付近の最大風速は秒速18メートル、最大瞬間風速は同25メートルとなっている。今後、ゆっくりと西よりへ進む予想で、日本への直接的な影響はない見込みである。

 台風16号は2日連続の発生。今年は台風の発生がハイペース。今週は台風や元台風が姿を変えて日本列島に影響。また、アメリカからの越境台風の可能性もある。台風の発生数は、1月~8月は平年13個くらいであるが、今年は既に16個とハイペースとなっている。目先、日本に影響を及ぼしそうなのが台風15号。あす14日(火)は九州の南を北西に進む見込みである。12日に発生した当初は14日には九州の南で熱帯低気圧に変わる予想であったが、熱帯低気圧に変わるのは、東シナ海をぬけて大陸に近づく16日頃となりそうである。暴風域は伴っていなく、コンパクトでスケールも小さい台風であるが、台風周辺からの湿った空気が入るため、九州南部では大雨や強風、高波に注意・警戒が必要である。

 台風14号は、13日)15時に熱帯低気圧に変わった。ただし、熱帯の湿った空気が日本海に流れ込み、北日本付近に停滞する前線の活動が活発に。その活発な前線に伴う雨雲が日本海から本州付近に、16日頃流れ込む見込みである。16日~17日(は全国的に雨で、大雨の恐れがある。

 日本のはるか東、ちょうど日付変更線の東(東経180度を越えたあたり)にハリケーン(ヘクター)があり西へゆっくり進んでいる。このあとも西よりに進み、14日以降、日付変更線を越え、越境してくる可能性がある。日付変更線を越えると、それまで「ハリケーン」と呼ばれていたものが「台風」と呼ばれるようになる。これは海域ごとに管轄する機関が異なるためである。越境台風はこれまでにも何個かあり、もしハリケーン(ヘクター)が台風になれば2015年の台風17号以来である。なお、2015年は台風12号(ハリケーン・ハロラ)も越境台風となっており、ハロラは長崎・佐世保付近に上陸している。越境後に日本に上陸することもあるため、今後の動きに注意が必要である
(日本気象協会発表などより)。