比トヨタファイナンシャル、上半期79%増益に

2018/08/17

 フィリピン第2位(総資産ベース)の商業銀行であるメトロポリタンバンク&トラスト(メトロバンク)グループの持株会社GTキャピタル・ホールディングス(GTCAP)が自動車販売金融事業も強化している。
 
 GTCAPは、2014年9月に、トヨタファイナンシャル・サービス・フィリピン(TFSPC、設立2002年)の株式40%を取得した。現在のTFSPC株式保有比率はトヨタファイナンシャル・サービス60%、GTCAP40%となっている。トヨタ車の高シェアを背景にTFSPCの業績も堅調に推移している。
 
 GTCAPの2018年上半期(1月~6月)事業報告書によると、トヨタファイナンシャル・サービス・フィリピン(TFSPC)の今上半期の総金融収入は前年同期比(以下、同様)29.6%増の29億4,750万ペソと二桁増収ペースが続いた。車両税改定に伴う新車販売台数減少でTFSPCの新規融資対象車両数も10%減の1万5,908台へと減少した。しかし、金利上昇や融資残高が23.3%増の629億ペソに達したことなどで大幅増収となった。
 
 これらの結果、純金利収入も21.4%増の16億3,560万ペソへと二桁増加した。純金利収入増加に加え、貸し倒れ引き当て等に関する会計基準変更などで純利益は同79.1%増の4億1,780万ペソへと大幅増加となった。下表の様に、年間ベースでも収益、資産ともに拡大基調を辿っている。
 

トヨタファイナンシャルサービス・フィリピンの業績(単位:百万ペソ)

2014

2015

2016

2017

18年上半期

伸率

金融収入

2,433.7

3,026.7

3,641.7

4,920.6

2,947.5

29.6%

純金利収入

1,423.2

1,767.7

2,148.8

2,860.8

1,635.6

21.4%

純利益

398.0

515.5

555.1

687.6

417.8

79.1%

融資残高

28,357.0

33,304.4

43,789.9

59,036.5

62,931.6

23.3%

総資産

39,424.8

44,278.4

55,581.4

71,724.3

76,982.5

31.1%

株主資本

3,842.7

4,369.4

4,941.5

6,850.1

7,266.8

43.8%

(出所:GTキャピタル事業報告書などより、18年上半期末の総資産と株式資本の伸び率は2017年末との比較)