10月の株価1.9%下落、10カ月間で16.6%下落
金融株27.9%安が主導、外国人964億ペソ売り越し
2018/11/02
フィリピンの代表的株価指数であるフィリピン証券取引所指数(PSEi)の10月末値は、7,140.29ポイントで引け、前月末と比べて1.88%の下落、年初から10カ月間では16.57%下落した。
米国の金利引き上げ、米中貿易摩擦のエスカレート、フィリピンの対外収支・財政収支などマクロ指標の悪化などで下落相場が続いている。さらに、フィリピンでも金利引き上げピッチが加速したことなどで、一時は7,000台割れなど下落ピッチに拍車がかかっている。
10月末の大分類セクター別指数動向は、軒並み下落した。金融株は27.90%下落、鉱業・石油株(資源株)は16.78%下落、持株会社株は18.72%下落、不動産株は12.13%下落、サービス業株は9.71%下落、工業株は5.19%下落。金利敏感株の代表である不動産株は、足許の業績が総じて好調ということもあって、金融株などに比べると比較的小幅な下落となっている。
フィリピン証券取引所指数の動き(年末/月末価、18年10月31日末現在)
(出所:フィリピン証券取引所やPDS資料より作成)
フィリピン証券取引所のセクター別株価指数上昇率
(出所:フィリピン証券取引所資料より作成)
2018年10カ月間の1日当たり平均売買額は67億4,064万ペソ。外国人は963億7,664万ペソの売り越し。外国人の売買額シェアは51%。外国人は、8月末から10月30日まで45営業日連続での売り越しとなった。
2018年10月末のPSE時価総額は15兆9,356億ペソ、そのうち国内企業時価総額が13兆1,911億ペソであった。なおPSE算出のPSE取引所指数ベースの株価収益率(PER)は17.06倍となり、前年末の22.27倍から大幅に低下した(PSE取引記録などより)。
フィリピン証券取引所の推移(年末・年間値)
(出所:フィリピン証券取引所資料より作成、株価収益率はPSE基準算出数値)
米国の金利引き上げ、米中貿易摩擦のエスカレート、フィリピンの対外収支・財政収支などマクロ指標の悪化などで下落相場が続いている。さらに、フィリピンでも金利引き上げピッチが加速したことなどで、一時は7,000台割れなど下落ピッチに拍車がかかっている。
10月末の大分類セクター別指数動向は、軒並み下落した。金融株は27.90%下落、鉱業・石油株(資源株)は16.78%下落、持株会社株は18.72%下落、不動産株は12.13%下落、サービス業株は9.71%下落、工業株は5.19%下落。金利敏感株の代表である不動産株は、足許の業績が総じて好調ということもあって、金融株などに比べると比較的小幅な下落となっている。
フィリピン証券取引所指数の動き(年末/月末価、18年10月31日末現在)
時期 | 年末・月末値 | 上昇率 |
2008年 | 1,872.85ポイント | -48.29% |
2009年 | 3,052.68ポイント | 63.00% |
2010年 | 4,201.14ポイント | 37.62% |
2011年 | 4,371.96ポイント | 4.07% |
2012年 | 5,812.73ポイント | 32.95% |
2013年 | 5,889.83ポイント | 1.33% |
2014年 | 7,230.57ポイント | 22.76% |
2015年 | 6,952.08ポイント | -3.85% |
2016年 | 6,840.64ポイント | -1.60% |
2017年 | 8,558.42ポイント | 25.11% |
2018年 1月末 | 8,764.01ポイント | 2.40% |
2月末 | 8,475.29ポイント | -3.29% |
3月末 | 7,979.83ポイント | -5.85% |
4月末 | 7,819.25ポイント | -2.01% |
5月末 | 7,497.17ポイント | -4.12% |
6月末 | 7,193.68ポイント | -4.05% |
7月末 | 7,672.00ポイント | 6.65% |
8月末 | 7,855.71ポイント | 2.39% |
9月末 | 7,276.82ポイント | -7.37% |
10月末 | 7,140.29ポイント | -1.88% |
10カ月間 | - | -16.57% |
フィリピン証券取引所のセクター別株価指数上昇率
項目 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 18年10月末終値 | 10カ月間上昇率 |
フィリピン証券取引所指数 | -3.85% | -1.60% | 25.11% | 7,140.29 | -16.57% |
全株指数 | -6.43% | 4.15% | 20.06% | 4,370.46 | -12.42% |
金融株指数 | -8.58% | 6.76% | 34.71% | 1,607.90 | -27.90% |
工業株指数 | -7.94% | -3.45% | 5.46% | 10,648.79 | -5.19% |
持株会社株指数 | 4.78% | 5.92% | 23.23% | 7,003.53 | -18.72% |
不動産株指数 | 3.75% | 5.17% | 29.73% | 3,495.49 | -12.13% |
サービス業株指数 | -28.03% | -14.86% | 24.33% | 1,462.55 | -9.71% |
鉱業・石油株指数 | -34.07% | 13.72% | -3.00% | 9,572.05 | -16.78% |
2018年10カ月間の1日当たり平均売買額は67億4,064万ペソ。外国人は963億7,664万ペソの売り越し。外国人の売買額シェアは51%。外国人は、8月末から10月30日まで45営業日連続での売り越しとなった。
2018年10月末のPSE時価総額は15兆9,356億ペソ、そのうち国内企業時価総額が13兆1,911億ペソであった。なおPSE算出のPSE取引所指数ベースの株価収益率(PER)は17.06倍となり、前年末の22.27倍から大幅に低下した(PSE取引記録などより)。
フィリピン証券取引所の推移(年末・年間値)
項目 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 18年10月末 |
フィリピン証券取引所指数 | 5,889.83 | 7,230.57 | 6,952.08 | 6,840.64 | 8,558.42 | 7,140.29 |
年末時価総額(億ペソ) | 119,313 | 142,517 | 134,651 | 144,388 | 175,831 | 159,356 |
国内企業時価総額 | 96,452 | 117,128 | 111,878 | 118,732 | 144,908 | 131,911 |
外国企業時価総額 | 22,861 | 25,389 | 22,773 | 25,656 | 30,923 | 27,445 |
1日平均売買額(億ペソ) | 105.2 | 88.0 | 89.6 | 78.1 | 80.6 | 67.4 |
外国人の売買額シェア | 51% | 49% | 48% | 51% | 50% | 51% |
外国人買越額(億ペソ) | 155.9 | 557.2 | -597.1 | 21.6 | 562.1 | -963.8 |
PER(株価収益率) | 17.79倍 | 20.13倍 | 19.48倍 | 17.90倍 | 22.27倍 | 17.06倍 |