全日空、フィリピン航空へ資本参加か

2019/01/23

 フィリピン航空を保有・管轄するPALホールディングス(PALHD)が、グループ再編成や資本再構築・増強などの動きを見せてきている。ちなみに、PALHDはフィリピン証券取引所(PSE)に上場されており、フィリピン航空は非上場企業である。
  PALHDは、フィリピン航空の競争力向上のため、外資などの出資受け入れ(最大40%)も検討、有力外国航空会社と交渉を続けてきている。当初は、外国航空会社の出資受け入れは2017年までに完了意向と表明されていた。しかし、2017年、2018年に実現もしなかった。

 PALHDのハイメ・バウティスタ社長兼最高執行責任者(COO)は、1月8日、「2社との間で出資交渉が行われており、間もなく出資が実現することになろう。出資比率は最大で40%」とコメントした
 
 なお、全日本空輸(ANA)が、2014年10月1日に、フィリピン航空(PAL)との間で二社間提携に合意、現在、その合意に沿ったコードシェア、スルーチェックイン、 マイレージ提携などが行われている。このような背景から、ANAによるフィリピン航空グループへの出資観測が台頭している。実際、ANAグループと
フィリピン航空グループとの間で、資本提携交渉も行われてきているようであり、早晩、ANAグループによる資本参加が実現との見方が強まっている。

 1月22日付け日本経済新聞電子版も「ANAホールディングス(HD)がフィリピン航空と資本提携を検討していることが、22日分かった。フィリピン航空を傘下に持つPALホールディングスに100億円規模を出資する計画。出資比率は10%前後になるとみられる」と報じている。