比トヨタ自動車、17年連続の三冠王達成

総販売台数、乗用車、商用車いずれも首位

2019/02/01

 フィリピン自動車業界において、トヨタ自動車のフィリピンでの生産・販売拠点であるトヨタ モーター フィリピン(TMPC)の強さが際立っている。

 2018年のフィリピン新車総販売台数は、車両税改定(大半の車種が増税)にくわえ、インフレ率上昇による実質購買力の低下、金利上昇の影響などで前年比15%減の40万2千台と二桁のマイナスという結果となった。TMPCの販売台数も同17%減の15万3,004台(レクサス車615台含む)と減少したが、市場シェアは38%と高シェアを維持、2位以下を大きく引き離している。

 2018年のTMPC個別車種販売台数は、1位がヴィオス(小型セダン)2万5,740台、2位がフォーチュナー(SUV)2万3,082台、3位がウイゴー(ミニハッチバック)2万1,234台、4位がハイラックス(ピックアップトラック)1万8,287台、5位がイノーバ(MUV)1万8,175台と続く。

 このTMPCは、2018年まで17年連続で、フィリピン自動車市場の三冠王(総販売台数、商用車販売台数、乗用車販売台数いずれもトップ)となっている。 2019年も積極的な新型モデル投入や販促により18年連続の三冠王達成が期待される。

 なお、TMPCは、1988年にトヨタ自動車のフィリピン車両製造/販売拠点として設立され、1989年から生産/販売を開始した。出資比率はトヨタ自動車34%、三井物産15%、メトロバンク・グループ(GTCAP)51%となっている。現在、「ヴィオス」や「イノーバ」を現地生産しているほか、各種乗用車、商用車の輸入販売、国内向け部品販売、部品輸出などを手掛けている。

 また、販社「レクサス・マニラ」を通じて、ハイブリッド車を含む各種レクサス車の輸入販売を行っている。2009年1月に開業し今年10周年を迎えた「レクサス・マニラ」は三井物産との合弁企業であり、TMPCの出資比率は75%、三井物産の出資比率が25%となっている。