2カ月間の株価3.2%上昇、外国人大幅買い越し

不動産株9.8%上昇、金融株4.0%下落と明暗

2019/03/01

 フィリピンの代表的株価指数であるフィリピン証券取引所指数(PSEi)の2019年2月末値は、7,705.49ポイントで引け、前月末と比べて3.77%下落した。比較的堅調な推移を続けていたが、月末2日間の連続大幅下落が響いた。特に、最終営業日の28日は、米朝首脳会談に対する失望などで2.32%の急落となった。

 比インフレ率鈍化や米国利上げピッチ鈍化観測などを背景にした1月の急騰により、年初2カ月間では3.21%の上昇になった。2カ月間の大分類セクター別指数動向は、金融株を除き軒並み上昇した。不動産株の上昇率は9.75%、サービス業株は6.40%、持株会社株は5.22%、工業株は3.56%、鉱業・石油株(資源株)は3.55%であった。金融株のみ4.03%の下落となった。

 手許計算では、外国人の売買額シェアは54%で前年同期の45%を大幅に上回った。外国人は約287億ペソの大幅買い越しとなり、前年同期の約129億ペソの売り越しから激変となった


PSE指数の動き(年末値/月末価、19年2月28日現在)
時期 年末・月末値 上昇率
2008年 1,872.85ポイント -48.29%
2009年 3,052.68ポイント 63.00%
2010年 4,201.14ポイント 37.62%
2011年 4,371.96ポイント 4.07%
2012年 5,812.73ポイント 32.95%
2013年 5,889.83ポイント 1.33%
2014年 7,230.57ポイント 22.76%
2015年 6,952.08ポイント -3.85%
2016年 6,840.64ポイント -1.60%
2017年 8,558.42ポイント 25.11%
2018年 7,466.02ポイント -12.76%
 
2019年  1月末 8,007.48ポイント 7.25%
2月末 7,705.49ポイント -3.77%
 
2カ月間 - 3.21%
(出所:フィリピン証券取引所やPDS資料より作成)


フィリピン証券取引所のセクター別株価指数上昇率
項目 16年 17年 18年 19年2月末終値  2カ月間上昇率
フィリピン証券取引所指数 -1.60% 25.11% -12.76% 7,705.49 3.21%
全株指数 4.15% 20.06% -9.46% 4,769.75 5.58%
  金融株指数 6.76% 34.71% -20.19% 1,708.16 -4.03%
  工業株指数 -3.45% 5.46% -2.49% 11,341.40 3.56%
  持株会社株指数 5.92% 23.23% -14.79% 7,725.12 5.22%
  不動産株指数 5.17% 29.73% -8.80% 3,981.72 9.75%
  サービス業株指数 -14.86% 24.33% -10.94% 1,534.99 6.40%
  鉱業・石油株指数 13.72% -3.00% -28.71% 8,491.76 3.55%
(出所:フィリピン証券取引所資料より作成