比三菱自動車販売100万台突破、55年の歴史

2019/04/10

 三菱自動車のフィリピンにおける生産・販売会社であるミツビシ・モーターズ・フィリピンズ・コーポレーション(MMPC)の累計販売台数が100万台を突破した。

 4月8日、マニラ首都圏マカティ市のマカティ・シャングリラにおいて、100万台達成記念式典が開催された。記念式典は、MMPCの押切武津洋社長兼CEOの感謝の挨拶でスタートした。押切社長は「三菱自動車は50年以上の間、フィリピンで品質に自信を持って自動車の販売を続けて参りました。今日に至るまで事業を継続出来たのは、長きにわたって当社の事業を支えてくださった皆様やお客様のご厚情の賜物です」と述べた。そして、三菱自動車の矢田部陽一郎 常務執行委員、在フィリピン日本国大使館の加納次席公使、フィリピン貿易産業省のラファエリータ・アルダバ次官らの祝福スピーチが行われ、盛況なイベントとなった。

  MMPCの起源は1963年2月、そして、1964年5月にクライスラー・フィリピンとして生産を開始した。すなわち、生産開始約55年の歴史を有している。MMPCの2018年の販売台数は6万6,081台で、市場シェア16.5%(輸入車含む総販売台数ベース)を占め、トヨタに続く第2位の座を維持している。そして、三菱自動車のなかで、フィリピンはインドネシア、中国、米国、日本、豪州、タイに次ぐ世界第7位の規模となっている。特筆すべきは市場シェアの高さである。フィリピンは2桁シェアを継続的に維持している唯一の主要市場であり、他の市場のシェアを大きく引き離している。三菱自動車にとって、フィリピンは非常に重要な市場となっている。三菱自動車のフィリピンでの市場シェアが、他市場に比べ非常に高いのは、フィリピンでの歴史が非常に長く地道に事業基盤を強化してきたこと、モンテロ・スポーツ、パジェロ、ASX、アドベンチャーなど現地ニーズの高い多目的車のラインアップが豊富であることなどが挙げられる。

 MMPCは2015年1月に、ラグナ州サンタロサ市グリーンフィールド・オートモーティブパークに年間5万台の生産能力を有する車両工場(敷地面積23ヘクタール)を設立した。そして、2016年2月にフィリピン政府の自動車産業育成政策 「CARS Program(Comprehensive Automotive Resurgence Strategy Program)」への参加を申請、同年6月にBOIによる正式承認を取得した。対象車種は『ミラージュG4(他地域名:アトラージュ)』 と『ミラージュ ハッチバック(ミラージュ)』からなるミラージュ類である。2017年にこれらの現地生産も開始された。2023年までに20万台の『ミラージュ』及び『ミラージュG4』を生産する予定である。

 三菱自動車は、今後も自動車市場の成長が見込まれるフィリピンにおいて、顧客に必要とされる自動車を追及し、現地生産及び販売の拡大に積極的に取り組むとともに、事業を通じてフィリピンの雇用創出、人材育成、社会発展に尽力して行く方針である。