比イオンファンタジー、営業利益41%増加

売上高29%増の14億ペソ、既存店0.7%増収

2019/04/11

  株式会社イオンファンタジーは海外でも、フィリピン、中国、マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナムにおいて、ファミリー向けアミューズメント施設およびインドアプレイグラウンドの直営展開を進めるとともに、香港、カンボジアにおいて、ライセンス契約およびフランチャイズの店舗を展開している。
 
 フィリピンにおいては、2014年5月に子会社「イオンファンタジー・フィリピン」が設立された。同年11月に、イオンファンタジーキッズーナ・フィリピン1号店がマニラ首都圏ケソン市のショッピングモール「ロビンソンズ・ガレリア」内にグランドオープンした。その後、マニラ首都圏を中心としたドミナント化を推進するとともに、セブ、ダバオなど首都圏以外での出店も積極化させつつある。2019年3月末時点で53店に達し、前年同月末の39店から14店、率にして36%の増加となっている。

 店舗数の増加とともに売上高も順調に拡大している。このほどイオンファンタジー本社が発表した2019年2月期(2018年3月~2019年2月)連結決算発表の補足資料によると、同期間のフィリピン事業の売上高は前期比28.5%増の13億8,700万円へと大幅増加した。大幅増収は主に新店効果によるものであるが、既存店売上高も同0.7%増と堅調であった。増収効果に加え、経費抑制などにより営業利益は同40.9%増の3,100万円に達した。フィリピンのインフレ率が亢進しレジャー費・余暇費抑制という環境下では底堅い展開であったといえよう。
 
 ちなみに、前2018年2月期のフィリピン事業の売上高は同57.5%増の10億7,900万円、店舗利益が同70.5%増の1億6,200万円、営業利益が同11倍の2,200万円へと急増している。その大幅増収増益決算に続く堅調な業績となった。
 
 なお、イオンファンタジーは、2018年度から2020年度までの中期3カ年計画において、アジアシフトの加速を掲げており、アジア店舗数を2017年度の389店の1.9倍の730店とする方針である。特にフィリピンにおいては2017年度比2.1倍の81店と高い伸びを目指している。ちなみに、2019年2月期のフィリピンでの店舗増加数は13店で、インドネシアの10店、マレーシアの8店などを上回り、アセアンで最多の増加数となった。

 フィリピンは、年間人口増加率が約2%、9歳以下の人口が2割(2千万人)以上と高く、子供向けアミューズメント施設需要の急拡大が期待できる。