サイバーダイン医療用ロボット、フィリピンに
世界初の身体機能改善・再生サイボーグ型
2019/05/02
医療用など多目的ロボット開発企業のサイバーダイン(本社:茨城県つくば市)は、この度、フィリピンの施設として初めて、A. サラーテ ジェネラルホスピタル(A. サラーテ病院)において、サイバーダインのHAL(Hybrid Assistive Lim)下肢タイプの運用が開始されたと発表した。
HALは、身体機能を改善・補助・拡張・再生することができる世界初のサイボーグ型ロボットである。人が体を動かそうとすると、その運動意思に従って脳から神経を通じて筋肉に信号が伝わり、その際、微弱な「生体電位信号」が体表に漏れ出してくる。HALは、装着者の「生体電位信号」を皮膚に貼ったセンサーで検出し、意思に従った動作を実現する。
A. サラーテ病院はマニラ首都圏ラスピニャス市を拠点とした医療系専門学校(A.サラーテ ジェネラルホスピタル カレッジ)の付属病院である。A. サラーテ病院の代表者である、アルバート・サラーテ医師は、医療機器販売会社およびフィリピン国内に加えて北米でも複数のリハビリテーション病院の経営に関わっている。今回のHALの導入により、脊髄損傷、脳卒中、外傷性脳損傷、多発性硬化症など、脳・神経・筋系の疾患患者に対して、HALの運用が開始される。
サイバーダインは、2004年に筑波大学の山海嘉之教授によって設立された。2018年度3月期においては、米国食品医薬品局(FDA)より治療効果のある医療機器としてHAL医療用下肢タイプ(医療用HAL)の医療機器製造販売の承認取得という重要なマイルストーンを達成した。FDAによる承認内容は、医療用HALの使用目的がHALによる治療を行った後の歩行改善にあることが明確に記載されており、革新的なサイバニクス治療のコンセプトに沿った結果となった。
米国以外にもポーランドやサウジアラビアといった国々での医療用HALの治療が始まり、世界展開に向けて着実に駒を進めている。また、HAL腰タイプについては、初期モデルをさらに進化させ、通信機能や防水・防塵機能を加えた新型のHAL腰タイプや、「介護される側」(要介護者)の立ち座り機能を促進させ要介護度を下げることを目的としたHAL腰タイプ自立支援用の製品化を実現し、出荷を開始した。
さらに、センシング機能やAI機能などの強化により性能を格段に向上させた世界最高水準の清掃ロボット「CL02」を登場させ、大手企業パートナーとの連携を通して実装を始めた。新たな医療機器として、病院でも家庭でも職場でも活用できる動脈硬化度や心機能の計測が可能なバイタルセンサーを準備し、医薬品医療機器総合機構(PMDA)への医療機器申請も行った。承認後には医療機器として出荷できることになる。また、身体機能が低下して体を動かすことや話すことが困難となった重度疾患患者の生体電位信号を検出しコミュニケーション支援や環境機器の制御を行うことができる「Cyin福祉用」の一般販売も始まった。このように、ロボット産業やIT産業を包含する新産業「サイバニクス産業」を創出するAI化、IoH/IoT化された製品群の準備を進めてきている(CYBERDYNE株式会社資料などより)。
HALは、身体機能を改善・補助・拡張・再生することができる世界初のサイボーグ型ロボットである。人が体を動かそうとすると、その運動意思に従って脳から神経を通じて筋肉に信号が伝わり、その際、微弱な「生体電位信号」が体表に漏れ出してくる。HALは、装着者の「生体電位信号」を皮膚に貼ったセンサーで検出し、意思に従った動作を実現する。
A. サラーテ病院はマニラ首都圏ラスピニャス市を拠点とした医療系専門学校(A.サラーテ ジェネラルホスピタル カレッジ)の付属病院である。A. サラーテ病院の代表者である、アルバート・サラーテ医師は、医療機器販売会社およびフィリピン国内に加えて北米でも複数のリハビリテーション病院の経営に関わっている。今回のHALの導入により、脊髄損傷、脳卒中、外傷性脳損傷、多発性硬化症など、脳・神経・筋系の疾患患者に対して、HALの運用が開始される。
サイバーダインは、2004年に筑波大学の山海嘉之教授によって設立された。2018年度3月期においては、米国食品医薬品局(FDA)より治療効果のある医療機器としてHAL医療用下肢タイプ(医療用HAL)の医療機器製造販売の承認取得という重要なマイルストーンを達成した。FDAによる承認内容は、医療用HALの使用目的がHALによる治療を行った後の歩行改善にあることが明確に記載されており、革新的なサイバニクス治療のコンセプトに沿った結果となった。
米国以外にもポーランドやサウジアラビアといった国々での医療用HALの治療が始まり、世界展開に向けて着実に駒を進めている。また、HAL腰タイプについては、初期モデルをさらに進化させ、通信機能や防水・防塵機能を加えた新型のHAL腰タイプや、「介護される側」(要介護者)の立ち座り機能を促進させ要介護度を下げることを目的としたHAL腰タイプ自立支援用の製品化を実現し、出荷を開始した。
さらに、センシング機能やAI機能などの強化により性能を格段に向上させた世界最高水準の清掃ロボット「CL02」を登場させ、大手企業パートナーとの連携を通して実装を始めた。新たな医療機器として、病院でも家庭でも職場でも活用できる動脈硬化度や心機能の計測が可能なバイタルセンサーを準備し、医薬品医療機器総合機構(PMDA)への医療機器申請も行った。承認後には医療機器として出荷できることになる。また、身体機能が低下して体を動かすことや話すことが困難となった重度疾患患者の生体電位信号を検出しコミュニケーション支援や環境機器の制御を行うことができる「Cyin福祉用」の一般販売も始まった。このように、ロボット産業やIT産業を包含する新産業「サイバニクス産業」を創出するAI化、IoH/IoT化された製品群の準備を進めてきている(CYBERDYNE株式会社資料などより)。