三菱商事の分譲住宅事業、予約販売比率既に95%

センチュリーとの合弁ファースト パークホームズ完売ペース

2019/05/05

  フィリピンの大手不動産会社であるCentury Properties Group社(センチュリープロパティーズ、以下、センチュリー社)は、5月3日、フィリピン証券取引所(PSE)での情報公開02980-2019号において、三菱商事との合弁による新興中間層向け住宅開発企業「ファースト パーク ホームズ社」の販売が好調に推移していると発表した。

 「ファースト パーク ホームズ社」の設立時資本金は10億ペソ、出資比率は三菱商事40%、センチュリー社60%となっている、フィリピンで新興中間層向けの分譲住宅を開発・販売する。今後4~5年間で、15地域 において高品質な住宅を1戸あたり平均約150万~250万ペソで約3万3千戸を供給することにより、570億ペソ(約1,200億円)の売上高を目指すとともに、フィリピンの住環境向上に貢献する。三菱商事は経営への関与に加えて、日本の技術力を活かした品質の向上と安定化、建材・住宅設備機器の大量調達体制の構築等で役割を果たす。

 フィリピンでは経済成長に伴い、都心部への人口流入が進んでおり、住宅不足と住宅価格高騰が継続している。フィリピン政府は急増する中間層向けの住宅整備を喫緊の課題と捉えており、「ファースト パーク ホームズ社」はこの様な課題解決に寄与するものと期待される。ちなみに、ファースト パーク ホームズは、「Philippines(フィリピン)」と「First(人生初のマイホーム)」を融合させた造語である。

 センチュリー社によると、現在、3地域で合計3,400戸(総販売額46億ペソ)の販売が開始されており、4月30日現在、予約販売額は44億ペソ、予約販売率は95%に達しているとのことである。第1号である
カビテ州タンザ プロジェクト(敷地26ヘクタール、販売戸数約2,900戸、販売額26億ペソ)の予約販売率は94%、第2号のバタンガス州リパ プロジェクト(敷地20ヘクタール、販売戸数約1,900戸、販売額14 億ペソ)の予約販売率は98%と高水準。3月に販売が開始されたばかりである第3号のラグナ州サンパブロ プロジェクトのフェーズ1の予約販売率も91%に達している。

 三菱商事は、過去3年半の間に、東南アジア地域に於いて、このプロジェクト含め約1万5,000戸の住宅開発に参画してきている。今後も、不動産・都市開発案件への関与を通じて、同地域に於ける都市整備、住環境整備に貢献して行く方針である。