18年損保業界、日系出資・提携企業が収益上位維持

純利益首位BPI/MS、総資産マラヤン、正味保険料収入PGA

2019/05/23

 フィリピンの損害保険(損保)業界が順調に拡大している。この程発表されたフィリピン保険委員会(IC)速報値によると、2018年(1月~12月)の損害保険(損保)保険業界の保険料収入は4.6%増の508億3千万ペソであった。そのうち、自動車保険の保険料収入が8.6%増の269億ペソで、損保保険料収入の53%を占めた。
 個別企業ベースでは引き続き、日系出資・提携企業が純利益、保険料収入、総資産、純資産などで上位を占め、業界発展を主導している。個別動向は以下のとおり。

 2018年の正味保険料収入首位は、損保ジャパン日本興亜の合弁相手であるプルーデンシャル ギャランティー&アシュアランス(PGA)の51億8千万ペソ、2位はチャーター ピン アンの39億ペソ、3位は東京海上ホールディングス(東京海上)が20%出資するマラヤン インシュアランス(マラヤン)の37億7千万ペソ、4位はパイオニア インシュアランス&シュアティ(パイオニア)の30億9千万ペソ、5位は三井住友海上が48.5%を出資するBPI/MSインシュアランス(BPI/MS)の30億4千万ペソであった。

 総保険料収入は、マラヤンの101億6千万ペソ、2位はPGAの96億4千万ペソ、3位はパイオニアの92億9千万ペソ、4位はBPI/MSの58億2千万ペソ、5位はチャーター ピン アンの56億7千万ペソであった。

 純利益首位はBPI/MSの4億5,383万ペソ、2位がカード パイオニア マイクロインシュアランスの3億9,515万ペソ、3位がパイオニアの3億4,675万ペソ、4位がPGAの2億6,488万ペソ、5位がマラヤンの1億9,527万ペソ。

 2018年末の総資産首位はマラヤンの342億8千万ペソ、2位はパイオニアの310億ペソ、3位はPGAの144億1千万ペソ、4位はBPI/MSの128億ペソ、5位はチャーター ピン アンの114億ペソ。これら5社で損保全体の44.1%を占めた。

 一方、純資産首位はパイオニアの153億9千万ペソ、2位がマラヤンの42億4千万ペソ、3位がBPI/MSの27億5千万ペソ、4位がスタンダート インシュアランスの27億4千万ペソ、5位がフィリピンズ ファースト インシュアランスの24億5千万ペソ。


損保業界の2018年正味保険料収入上位5社(単位:千ペソ)
順位 社名 正味保険料収入
1 プルーデンシャル ギャランティー&アシュアランス(PGA) 5,178,906
2 チャーター ピン アン 3,904,594
3 マラヤン インシュアランス 3,773,399
4 パイオニア インシュアランス&シュアティ 3,085,373
5 BPI/MSインシュアランス 3,042,249
 
損保業界の2018年総保険料収入上位5社(単位:千ペソ)
順位 社名 総保険料収入
1 マラヤン インシュアランス 10,155,299
2 プルーデンシャル ギャランティー&アシュアランス(PGA) 9,639,996
3 パイオニア インシュアランス&シュアティ 9,293,811
4 BPI/MSインシュアランス 5,815,684
5 チャーター ピン アン 5,671,052

損保業界2018年の純利益上位5社(単位:千ペソ)
順位 社名 利益額
1 BPI/MSインシュアランス 453,827
2 カード パイオニア マイクロインシュアランス 395,148
3 パイオニア インシュアランス&シュアティ 346,747
4 プルーデンシャル ギャランティー&アシュアランス(PGA) 264,883
5 マラヤン インシュアランス 195,265

損保業界の2018年末の総資産上位5社(単位:千ペソ)
順位 社名 総資産額
1 マラヤン インシュアランス 34,275,351
2 パイオニア インシュアランス&シュアティ 31,001,797
3 プルーデンシャル ギャランティー&アシュアランス(PGA) 14,413,858
4 BPI/MSインシュアランス 12,795,618
5 チャーター ピン アン 11,402,009

損保業界の2018年末の純資産上位5社(単位:千ペソ)
順位 社名 純資産額
1 パイオニア インシュアランス&シュアティ 15,392,614
2 マラヤン インシュアランス 4,240,733
3 BPI/MSインシュアランス 2,748,192
4 スタンダード インシュアランス 2,741,259
5 フィリピンズ ファースト インシュアランス 2,447,195
(出所:上表全てフィリピン保険委員会の統計2018年速報版より作成)