比ヤクルト上半期販売4%増、海外第4位の市場

ミャンマーでも販売開始、世界40カ国・地域に販売網

2019/07/31

 2019年7月30日発表のヤクルト本社2020年3月期第1四半期(2019年4月1日~2019年6月30日)決算補足説明資料によると、2019年1月~6月のフィリピンヤクルトの一日当り販売数量(速報値)は前年同期に比べて4.1%増の320万6千本に達した。海外市場では中国の714万2千本、インドネシアの606万5千本、メキシコの393万3千本に次ぐ世界第4位で、韓国の313万2千本を上回っている。

 フィリピンでの1日平均販売数量はフィリピンでは、2014年17.7%増、2015年14.0%増、2016年14.5%増、2017年12.7%増、そして2018年11.8%増と5年連続の二桁増を記録するとともに、世界の主要市場でトップクラスの伸び率を継続している。そして、2007年に同100万3千本と百万本の大台突破、2015年に同213万9千本で二百万本突破、2018年は三百万本台突破と順調に拡大している。需要増に対応すべく、ミンダナオ島に第2工場を建設しつつある。

 フィリピンでは、ヤクルト本社が40%出資するフィリピン ヤクルト(持分法適用会社)が、1978年10月から営業を行っている。すなわち、昨年40周年を迎えたのである。ヤクルトの海外発売時期としては、1964年の台湾、1968年のブラジル、1969年の香港、1971年の韓国とタイに次ぐ歴史を有している。現在は、ヤクルトとヤクルトライトを製造販売している。フィリピン ヤクルト2017年末の従業員数は1,342人、ヤクルトレディは3,458人、取引店は15万8,887店に達している


 なお、ヤクルト本社は、ミャンマーヤクルトにより、ミャンマーで乳酸菌飲料「ヤクルト」の販売を8月1日から開始する。 ミャンマーヤクルト株式会社は2016年4月の設立後、ヤンゴン市郊外のティラワ経済特別区に工場を建設し、製造販売開始に向け準備を進めてきた。この度、工場が完成し、販売する準備が整ったことから、ヤンゴン市を中心に「ヤクルト」の販売を開始する。希望小売価格は1本あたり300チャット(約21円)とされている。ヤンゴン市およびその周辺での販売状況に応じて、順次、販売地域を拡大していく予定である。 ミャンマーで「ヤクルト」の販売を開始することで、日本を含む40の国と地域に販売網が拡大することになる。

              ヤクルト海外乳製品売上数量(1日当たり本数)     (単位:千本/日. %) 

国名 連結
区分
2019年1月~6月(速報値)
売上数量 前年同期比伸び率
フィリピン 持分法 3,206 4.1
台湾 持分法 667 -1.7
香港 連結 506 -3.1
タイ 持分法 2,211 -2.2
韓国 持分法 3,132 -6.7
シンガポール 連結 225 -1.9
インドネシア 連結 6,065 7.7
オーストラリア 連結 248 0.6
マレーシア 連結 350 3.8
ベトナム 連結 490 47.0
インド 連結 231 10.3
中東 連結 18 10.3
中国 連結 7,142 -0.4
アジア・オセアニア計
(連 結 合 計)
24,491 1.7
15,275 3.9
 
ブラジル 連結 1,598 -9.1
メキシコ 連結 3,933 1.3
米国 連結 373 11.9
米州計 5,903 -1.2
 
ヨーロッパ計 628 -5.1
 
合        計
(連 結 合 計)
31,022 1.0
21,806 2.2
(出所:ヤクルト本社の連結決算発表補足資料より)


                   フィリピンヤクルトの1日当たり販売数量推移     (単位:千本、%)

06年 07年 08年 09年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年
数量 948 1,003 1,217 1,299 1,220 1,295 1,502 1,594 1,877 2,139 2,449 2,762 3,088
伸び率 1.7 5.7 21.4 6.9 -6.1 6.2 15.9 6.2 17.7 14.0 14.5 12.8 11.8
(出所:ヤクルト本社決算発表補足資料などから作成)