CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. パワーアジア・パシフィックは、7月31日、シンガポールにおいて、2019年フィリピン新車セールス満足度(Sales Satisfaction Index、略称SSI)調査の結果を発表した。
この調査は、フィリピンにおける新車購入時から2~6カ月経過した車の所有者を対象に、新車の販売プロセスに関する顧客満足度を調べるものである。19回目となる今回の調査は2018年7月から2019年4月に新車を購入した消費者を対象に、2019年1月~6月にかけて実施されたもので1,830人から回答を得た。
2019年のフィリピンの自動車セールスの総合的な満足度は、6つのファクターにおける顧客の経験をもとに算出された。それらのファクターは、総合満足度に対する重要度順に、「セールス担当者」、「販売店設備」、「納車プロセス」、「書類処理」、「納車タイミング」、「販売店ウエブサイト」となっている。2019年の業界平均の総合満足度スコアは820ポイント(満点は1,000ポイント)で、前年の820ポイントと同水準であった。
企業別総合第1位は832ポイントのホンダで、2017年以来2年ぶりの首位となった。第2位は829ポイントの三菱自動車、第3位は823ポイントのトヨタ、第4位は815ポイントの日産自動車、第5位は813ポイントのスズキ、第6位は810ポイントのいすゞと日系が続く。そして、第7位が807ポイントの現代自動車、第8位が806ポイントのフォードとなっている。
既報のとおり、今回のSSI調査に先立つ6月26日に、2019年フィリピン自動車顧客満足度(CSI:アフターフォローに関して)調査結果が発表された。この調査は、新車購入時から12~24カ月経過した個人所有車ユーザーを対象に、正規販売店のアフターサービス(整備・修理等)に対する顧客満足度を調べるもので、年1回の割合で実施しており、今年で19回目となった。このCSIにおいても、1位が824ポイントのマツダ、第2位は814ポイントの日産自動車と、日系が上位を占めた。
すなわち、フィリピン新車セールス満足度(SSI)とアフターフォロー満足度(CSI)双方で、日系が上位を占め、消費者から販売面においても高い評価を得ていることがあらわされている。