品川美容整形の近視矯正クリニック好業績、BGCへも

年間施術5千件へ、18年30%増収、19年も続伸基調

2019/08/14

 フィリピンなどで幅広い通信事業を展開しつつある株式会社アイ・ピー・エス(IPS、本社:東京都中央区、東証マザーズ上場)は、フィリピンにおいて、医療・美容サービス事業も展開している。

 IPSは、2010年2月には品川美容整形外科との合弁により、Shinagawa Lasik & Aesthetics Center Corporation(シナガワ・レーシック、所在地マニラ首都圏マカティ市エンタープライズセンター)を設立、レーシック(近視矯正)手術や美容医療を提供している他、美容皮膚科医の研究により開発された化粧品をはじめとする商品の販売などを行ってきている。現在、マニラ首都圏2カ所(マカティ市とパシグ市)で、近視矯正(レーシック)手術を中心としたクリニックを開設している。
  

 このシナガワ・レーシックの業績が好調に推移している。IPSの決算補足資料などによると、近視矯正の年間施術件数は、2011年には500件に満たなかったが、2018年には4,500件以上に達し、5,000件達成が視野に入ってきている。
 
 2018年度(2018年4月~2019年3月)の売上高は前年度比30.4%増の7億6,200万円、営業利益は49.7%増の2億4,000万円に達した。SNSを使ったマーケティング、銀行などとの提携による顧客層の拡大、 医療機器設備の増強などにより、大幅増収増益決算となった。

 2019年度第1四半期(2019年4月~6月)の売上高も前年度同期比15.4%増の2億0,400万円、営業利益も2.5%増の6,800万円と続伸基調となっている。近視矯正施術が順調に拡大するとともに、白内障治療の売上も増加した。

 なお、シナガワ・レーシックは、マニラ首都圏タギグ市ボニファシオ・グローバルシティ(BGC)のOREセントラルビルにおいて、3カ所目の近視矯正クリニックを開設する。ソフトオープンは2019年10月、正式オープンは2020年1月と予定されている。

 レーシック手術の性質上、安全上術後数日は、目を酷使することを控えるべきとされている。そのため手術は、なるべく仕事を休まなくてもよい土日に実施することを希望する顧客が多く、現在の2カ所のクリニックにおける土日のキャパシティは限界が近づきつつある。現地の若年の管理職の給与水準は上昇を続けていることなどから、引き続きレーシック手術の需要は増加すると考えられている。フィリピンの先端地域であり最も新しい主要商業地域であるBGCにクリニックを設けることで、さらなる業容の拡大を図る方針である。