比でもコンビニ利用度上昇:ニールセン調査

13時~16時のメリエンダ(おやつ)購入目立つ

2019/08/29

 市場調査およびデータ分析のグローバルカンパニーであるニールセンによる2019年版「ニールセンショッパートレンド調査」によると、フィリピンにおいても、コンビニエンスストア(コンビニ)での買物の頻度が高まっている。生活や所得水準の向上、コンビニの普及などが背景のようである。ちなみに、現在のフィリピンでのコンビニ店舗数は約4,500店に達している。また、マニラ首都圏のみならず、ビサヤ、ミンダナオでも出店が活発化している。「ニールセンショッパートレンド調査」は、現在世界60カ国以上の国々で毎年実施されている。

 2019年版「ニールセンショッパートレンド調査」によると、フィリピンでのコンビニ利用は13時~16時が最多である。フィリピンでは、メリエンダと呼ばれる午後のおやつの習慣があり、メリエンダ用の飲食料の購入が活発化するようだ。売れ筋商品は、パン、ホットドッグ、サンドウイッチ、シャオパオ(肉まん)、チップス、ボトル入りウォーター、炭酸系、ソフトドリンク、エネルギードリンク、ミルク、フライドチキン、3イン1コーヒーミックスなどである。


 なお、フィリピンでもコンビニエンス業界の競争が激化しつつある。現在は業界断トツのセブン-イレブンをマーキュリー・セルフサービス、ミニストップ、ファミリーマートなどが追うという構図になっている。2015年3月にはローソンもフィリピン1号店をオープン、2019年6月末で45店に達しているとみられる。

 首位のセブン-イレブンは、台湾系のプレジデント・チェーン・ストア(ラブアン)ホールディングスが52.216%(2019年6月末現在)を所有するフィリピン・セブン社 (PSC)によって運営されている。PSCは1982年11月に設立され、1998年2月にフィリピン証券取引所(PSE)に上場した。
 2019年6月末で2,664店に達し、前年同月末の2,385店から279店、率にして11.7%増加した。そして、ミニストップ(6月末518店)やファミリーマート(同73店)などとの差を拡大させている。
  6月末のセブン-イレブン2,593店の地域別内訳はルソン地域2,043店(うちマニラ首都圏963店)、セブを中心とするビサヤ地域380店、ダバオを中心とするミンダナオ地域241店となっている。

主な日本ブランドのコンビニ店舗数(年末・月末値、比セブン-イレブンやファミリーマートは資本的には非日系)
年・月 15年 16年 17年 18年 19年
3月 6月 9月 12月 3月 6月
セブン-イレブン 1,602 1,995 2,285 2,329 2,386 2,442 2,550 2,593 2,664
ミニストップ 519 499 496 489 488 496 499 512 518
ファミリーマート 120 99 66 64 65 66 69 69 73
ローソン 16 29 31 34 34 36 38 39 45(推)
(出所:各社資料より作成、ミニストップとファミリーマートは日本側発表数値、セブン-イレブンとローソンはウェブ等から推計)