7カ月間の包括的OFW送金額、3%増の191億ドル
銀行経由分172億ドル、日本からは8.6億ドルで6位
2019/09/17
フィリピン中央銀行(BSP)対外収支データによると、2019年7月のフィリピン人海外就労者(OFW)からの銀行経由による本国現金送金額(速報値)は前年同月比7.5%増の25億8,100万米ドル。2019年年初7カ月間(1月~7月)では、前年同期比3.9%増の172億1,900万米ドルだった。
172億1,900万米ドルのうち、陸上ベースのOFWからの送金額は前年同期比2.5%増の134億3,000万米ドル、海上ベースのOFWからは8.9%増の37億8,900万米ドルであった。 なお、この統計におけるOFW送金額は中央銀行が把握している公式銀行ルートによるものである。
7カ月間の送金元の国別動向については、1位が米国で前年同期比11.6%増の63億3,800万米ドル(シェア36.8%)、2位サウジアラビアの6.6%減の12億6,700万米ドル(7.4%)、3位シンガポールの3.1%増の10億9,900万米ドル(6.4%)、4位アラブ首長国連邦(UAE)の15.6%減の9億8,400万米ドル(5.7%)、5位英国の9.2%増の9億3,500万米ドル(5.4%)、6位日本の3.4%減の8億5,700万米ドル(5.0%)、7位カナダの13.1%増の6億0,900万米ドル(3.5%)、8位香港の1.0%減の4億6,200万米ドル(2.7%)、9位ドイツの10.3%減の4億5,400万米ドル(2.6%)、10位クウェートの17.2%増の4億4,700万米ドル(2.6%)。これら10カ国で送金全体の78.1%を占めた。
OFWからの銀行経由送金額推移 (単位:百万米ドル、対前年伸び率:%)
(出所:フィリピン中央銀行資料より作成、2019年は速報値)
月別OFWからの銀行経由送金額推移 (単位:百万米ドル、対前年同月伸び率:%)
(出所:フィリピン中央銀行資料より作成、2019年は速報値)
また、国際通貨基金(IMF)の「国際収支国際投資ポジションマニュアル」(BPM第6版)に準拠した包括的OFW送金データ(銀行経由現金送金+帰国時持参分+非現金型資産贈与含む)によると、7月の包括的OFW送金額(速報値)は前年同月比7.2%増の28億6,700万米ドル。7カ月間では、前年同期比3.6%増の191億1,900万米ドルだった。
OFWに対する根強い需要に加え、継続的な銀行・ノンバンク系送金機関のネットワーク拡大や送金市場における金融商品の革新などが送金の増加に寄与している。
ただし、情報筋による送金データにはある程度の制約がある。海外の様々な都市の送金センターの一般的なやり方として、コルレス銀行を通じて送金を処理するが、コルレス銀行の大部分が米国にある。また、マネークーリエ(現金宅配)サービスを通じて処理された送金は、実際の送金の出所(国)によって分類できない。
包括的OFW送金額 (単位:百万米ドル、対前年伸び率:%)
(出所:フィリピン中央銀行資料より作成、2019年は速報値)
月別包括的OFW送金額推移 (単位:百万米ドル、対前年同月伸び率:%)
(出所:フィリピン中央銀行資料より作成、2019年は速報値)
172億1,900万米ドルのうち、陸上ベースのOFWからの送金額は前年同期比2.5%増の134億3,000万米ドル、海上ベースのOFWからは8.9%増の37億8,900万米ドルであった。 なお、この統計におけるOFW送金額は中央銀行が把握している公式銀行ルートによるものである。
7カ月間の送金元の国別動向については、1位が米国で前年同期比11.6%増の63億3,800万米ドル(シェア36.8%)、2位サウジアラビアの6.6%減の12億6,700万米ドル(7.4%)、3位シンガポールの3.1%増の10億9,900万米ドル(6.4%)、4位アラブ首長国連邦(UAE)の15.6%減の9億8,400万米ドル(5.7%)、5位英国の9.2%増の9億3,500万米ドル(5.4%)、6位日本の3.4%減の8億5,700万米ドル(5.0%)、7位カナダの13.1%増の6億0,900万米ドル(3.5%)、8位香港の1.0%減の4億6,200万米ドル(2.7%)、9位ドイツの10.3%減の4億5,400万米ドル(2.6%)、10位クウェートの17.2%増の4億4,700万米ドル(2.6%)。これら10カ国で送金全体の78.1%を占めた。
OFWからの銀行経由送金額推移 (単位:百万米ドル、対前年伸び率:%)
項目 | 年間推移 | 1-7月 | |||||
年 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 18年 | 19年 |
送金額 | 24,628 | 25,607 | 26,900 | 28,060 | 28,943 | 16,580 | 17,219 |
伸び率 | 7.2 | 4.0 | 5.0 | 4.3 | 3.1 | 3.0 | 3.9 |
月別OFWからの銀行経由送金額推移 (単位:百万米ドル、対前年同月伸び率:%)
年 | 18年 | 19年 | |||||||||||
月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 |
送金額 | 2,401 | 2,476 | 2,237 | 2,474 | 2,326 | 2,849 | 2,484 | 2,301 | 2,514 | 2,441 | 2,609 | 2,290 | 2,581 |
伸び率 | 5.2 | -0.9 | 2.3 | 8.7 | 2.8 | 3.9 | 4.4 | 1.5 | 6.6 | 4.0 | 5.7 | -2.9 | 7.5 |
また、国際通貨基金(IMF)の「国際収支国際投資ポジションマニュアル」(BPM第6版)に準拠した包括的OFW送金データ(銀行経由現金送金+帰国時持参分+非現金型資産贈与含む)によると、7月の包括的OFW送金額(速報値)は前年同月比7.2%増の28億6,700万米ドル。7カ月間では、前年同期比3.6%増の191億1,900万米ドルだった。
OFWに対する根強い需要に加え、継続的な銀行・ノンバンク系送金機関のネットワーク拡大や送金市場における金融商品の革新などが送金の増加に寄与している。
ただし、情報筋による送金データにはある程度の制約がある。海外の様々な都市の送金センターの一般的なやり方として、コルレス銀行を通じて送金を処理するが、コルレス銀行の大部分が米国にある。また、マネークーリエ(現金宅配)サービスを通じて処理された送金は、実際の送金の出所(国)によって分類できない。
包括的OFW送金額 (単位:百万米ドル、対前年伸び率:%)
項目 | 年間推移 | 1-7月 | |||||
年 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 18年 | 19年 |
送金額 | 27,273 | 28,308 | 29,706 | 31,288 | 32,213 | 18,462 | 19,119 |
伸び率 | 7.5 | 3.8 | 4.9 | 5.3 | 3.0 | 3.0 | 3.6 |
月別包括的OFW送金額推移 (単位:百万米ドル、対前年同月伸び率:%)
年 | 18年 | 19年 | |||||||||||
月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 |
送金額 | 2,675 | 2,760 | 2,490 | 2,757 | 2,586 | 3,157 | 2,745 | 2,557 | 2,796 | 2,713 | 2,896 | 2,545 | 2,867 |
伸び率 | 4.5 | -1.4 | 2.0 | 8.0 | 2.4 | 3.6 | 3.4 | 1.2 | 6.4 | 3.7 | 5.5 | -2.7 | 7.2 |
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