8月の訪日フィリピン人、27%増の3万1,500人

8カ月間で11%増の36万4千人、ASEAN2位に

2019/09/19

 日本政府観光局(JNTO)は9月18日、2019年8月の訪日外客数推計値を発表した。それによると、8月の訪日外客数は前年同月比2.2%減の252万0,100人で、2018年8月の257万8千人を約6万人下回った。台風21号や北海道胆振東部地震の影響を受けた2018年9月以来、11カ月ぶりに前年同月を下回った。

 中国は前月に続き、単月として100万人を突破。また、欧米豪市場では、前年同月比で二桁の伸びを記録するなど、引き続き堅調に推移したが、訪日外客数が多い韓国市場の減速が、全体の成長に影響した。

 市場別では、スペインで単月として過去最高を記録したほか、15市場(中国、台湾、タイ、シンガポール、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア)で8月として過去最高を記録した。

 8月の上位5市場は、1.中国(前年同月比16.3%増の100万0,600人)、2.台湾(6.5%増の42万0,300人)、3.韓国(48.0%減の30万8,700人)、4.香港(4.0%減の19万0,300人)、5.米国(14.3%増の11万7,800人)。

 フィリピンは前年同月比27.5%増の3万1,500人で、8月として過去最高を記録。昨年12月のマニラ‐新千歳線、今年2月のマニラ‐羽田線、7月のマニラ‐関西線、8月のクラーク‐成田線の新規就航等による航線空座席供給量の増加に加え、旅行博への出展もあり、訪日者数は好調に推移した。

 2019年年初8カ月間(1月~8月)の累計では、前年同期比3.9%増の2,214万4,900人。上位5市場は、1.中国(13.6%増の658万3,600人)、2.韓国(9.3%減の473万3,100人)、3.台湾(0.0%減の336万0,300人)、4.香港(2.0%減の150万5,000人)、5.米国(12.3%増の114万9,800人)。

 フィリピンは前年同期比10.7%増の36万4,400人で、ASEAN諸国では、タイ(80万6,400人)に次ぐ。

 JNTOでは観光振興に向けたウェブサイトでの情報発信のほか、市場動向を綿密に分析しながら、訪日旅行プロモーションに取り組んでいく(19年9月18日の日本政府観光局発表より)。