9月のペソ0.42%上昇、9カ月間で1.45%のペソ高
株式9月2.5%下落も9カ月で4.2%上昇、不動産株牽引
2019/10/01
フィリピン銀行協会(BAP)データによると、ペソ対米ドルレートは、2019年9月末(9月30日)に、終値1米ドル=51.830ぺソとなり、前月末から0.220ペソ、率にして0.42%のペソ高となった。国内外の不透明感などで9月の大半はペソが軟調、52ペソ台で推移する場面もあった。しかし、10月央に米中貿易協議が開催され、そこで進展が見られるのではという観測が高まったことなどで、月末にかけてペソが上昇し51ペソ台を回復した。9月の終値ベースで最もペソ高となったのは30日の1ドル=51.830ペソ、最もペソ安となったのは、3日の1ドル=52.310ペソだった。
2019年年初9カ月間では1.45%のペソ高となった。米国での金融緩和への転換の動きや7月までのフィリピン株式市場での外国人の買い越しなどによる7月までの堅調なペソ推移により、9カ月間では小幅ながらペソ高となっている。9カ月間の終値ベースで最もペソ安となったのは、1月22日の1ドル=52.930ペソ、最もペソ高となったのは7月30、31日の1ドル=50.890ペソ。
ペソ対米ドルレートの動き(年末値、2019年9月30日終値)
(出所:フィリピン銀行協会資料より作成)
一方、フィリピンの代表的株価指数であるフィリピン証券取引所指数(PSEi)の2019年9月末値は7,779.07ポイントとなり、前月末と比べて2.51%下落した。9月は、サウジアラビアの石油施設攻撃やそれに伴う原油価格急上昇、イラン問題、それらに伴う主要国市場での株価下落などを背景に軟調な動きとなった。
2019年年初9カ月間では4.19%の上昇となった。7月までの外国人投資家の大幅買い越しなどが寄与している。大分類セクター別指数は工業株指数(-3.5%)を除く全てが上昇。上昇率の大きいものから、不動産株+13.0%、鉱業・石油株(資源株)+9.9%、サービス業株+5.8%、持株会社株+3.5%、金融株+1.4%。米国やフィリピンでの金融緩和の動きを背景にした不動産株など堅調な動きが目立つ。
PSE指数の動き(年末値/月末価、19年9月30日現在)
(出所:フィリピン証券取引所資料より作成)
フィリピン証券取引所のセクター別株価指数上昇率
(出所:フィリピン証券取引所資料より作成)
2019年年初9カ月間では1.45%のペソ高となった。米国での金融緩和への転換の動きや7月までのフィリピン株式市場での外国人の買い越しなどによる7月までの堅調なペソ推移により、9カ月間では小幅ながらペソ高となっている。9カ月間の終値ベースで最もペソ安となったのは、1月22日の1ドル=52.930ペソ、最もペソ高となったのは7月30、31日の1ドル=50.890ペソ。
ペソ対米ドルレートの動き(年末値、2019年9月30日終値)
時期 | 年末・月末値 | 上昇率 |
2010年 | 43.840ペソ | 5.38% |
2011年 | 43.840ペソ | 0.00% |
2012年 | 41.050ペソ | 6.80% |
2013年 | 44.395ペソ | -7.53% |
2014年 | 44.720ペソ | -0.73% |
2015年 | 47.060ペソ | -4.97% |
2016年 | 49.720ペソ | -5.35% |
2017年 | 49.930ペソ | -0.42% |
2018年 | 52.580ペソ | -5.04% |
2019年 1月末 | 52.120ペソ | 0.88% |
2月末 | 51.700ペソ | 0.81% |
3月末 | 52.500ペソ | -1.52% |
4月末 | 52.105ペソ | 0.76% |
5月末 | 52.160ペソ | -0.11% |
6月末 | 51.240ペソ | 1.80% |
7月末 | 50.890ペソ | 0.69% |
8月末 | 52.050ペソ | -2.23% |
9月末 | 51.830ペソ | 0.42% |
9カ月間 | - | 1.45% |
一方、フィリピンの代表的株価指数であるフィリピン証券取引所指数(PSEi)の2019年9月末値は7,779.07ポイントとなり、前月末と比べて2.51%下落した。9月は、サウジアラビアの石油施設攻撃やそれに伴う原油価格急上昇、イラン問題、それらに伴う主要国市場での株価下落などを背景に軟調な動きとなった。
2019年年初9カ月間では4.19%の上昇となった。7月までの外国人投資家の大幅買い越しなどが寄与している。大分類セクター別指数は工業株指数(-3.5%)を除く全てが上昇。上昇率の大きいものから、不動産株+13.0%、鉱業・石油株(資源株)+9.9%、サービス業株+5.8%、持株会社株+3.5%、金融株+1.4%。米国やフィリピンでの金融緩和の動きを背景にした不動産株など堅調な動きが目立つ。
PSE指数の動き(年末値/月末価、19年9月30日現在)
時期 | 年末・月末値 | 上昇率 |
2008年 | 1,872.85ポイント | -48.29% |
2009年 | 3,052.68ポイント | 63.00% |
2010年 | 4,201.14ポイント | 37.62% |
2011年 | 4,371.96ポイント | 4.07% |
2012年 | 5,812.73ポイント | 32.95% |
2013年 | 5,889.83ポイント | 1.33% |
2014年 | 7,230.57ポイント | 22.76% |
2015年 | 6,952.08ポイント | -3.85% |
2016年 | 6,840.64ポイント | -1.60% |
2017年 | 8,558.42ポイント | 25.11% |
2018年 | 7,466.02ポイント | -12.76% |
2019年 1月末 | 8,007.48ポイント | 7.25% |
2月末 | 7,705.49ポイント | -3.77% |
3月末 | 7,920.93ポイント | 2.80% |
4月末 | 7,952.72ポイント | 0.40% |
5月末 | 7,970.02ポイント | 0.22% |
6月末 | 7,999.71ポイント | 0.37% |
7月末 | 8,045.80ポイント | 0.58% |
8月末 | 7,979.66ポイント | -0.82% |
9月末 | 7,779.07ポイント | -2.51% |
9カ月間 | - | 4.19% |
フィリピン証券取引所のセクター別株価指数上昇率
項目 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年9月末終値 | 9カ月上昇率 |
フィリピン証券取引所指数 | -1.60% | 25.11% | -12.76% | 7,779.07 | 4.19% |
全株指数 | 4.15% | 20.06% | -9.46% | 4,712.87 | 4.32% |
金融株指数 | 6.76% | 34.71% | -20.19% | 1,804.77 | 1.40% |
工業株指数 | -3.45% | 5.46% | -2.49% | 10,565.13 | -3.53% |
持株会社株指数 | 5.92% | 23.23% | -14.79% | 7,595.33 | 3.45% |
不動産株指数 | 5.17% | 29.73% | -8.80% | 4,101.27 | 13.05% |
サービス業株指数 | -14.86% | 24.33% | -10.94% | 1,526.50 | 5.81% |
鉱業・石油株指数 | 13.72% | -3.00% | -28.71% | 9,010.69 | 9.88% |