BEMAC、比政府への電動三輪車3千台納車完了
比の環境改善とEV産業発展の大きな第1歩に
2019/10/22
BEMAC株式会社(旧社名:渦潮電機株式会社、本社:愛媛県今治市)のフィリピン子会社であるBEMACエレクトリック トランスポーテーション フィリピン(BEMACETPI、本社:カビテ州カルモナ市)は、フィリピンエネルギー省(DOE)の“MARKET TRANSFORMATIONTHROUGH THE INTRODUCTION OF ENERGY-EFFICIENT ELECTRIC VEHICLES (E-TRIKE)PROJECT”(電動トライシクル{E-トライク}導入プロジェクト)において、契約の全台数である3,000台の電動三輪自動車{E-トライク}の配送を2019年9月に完了したと発表した。
BEMACETPIは、当該車両を2018年下期よりマニラ首都圏を中心としたフィリピン全土37の市町村と国家機関に配送した。マニラ首都圏に1,618台(国軍への50台含む)が配送されたほか、ボラカイ島に200台(運輸省向け190台、観光省向け10台)、ミンダナオ島ARMM(イスラム教徒ミンダナオ自治地域)南ラナオ州マラウィ市にも200台が配送された。
既に、本プロジェクトによりE-トライクが配送された各市町村において、電動車両運行サービスの開始や充電設備の建設が順次始まっている。電動車両を用いた短距離公共交通におけるスタンダードとして形成され、フィリピンの環境改善に貢献していくことが期待されている。BEMACグループはは、フィリピンの環境改善と電動自動車産業の発展に向けて本プロジェクトを大きな第一歩とし、フィリピン及び東南アジア諸国への電動自動車の普及拡大を目指していく。
なお、BEMAC(ビーマック)は、1946年に漁船を対象とする蓄電池の充電と販売を行う企業として創業した。現在は大型船舶の配電システムや制御システムなど、電気機器全般の設計・製造・工事・メンテナンスを一貫して手掛ける舶用機器メーカーとして事業展開している。また船舶で培った技術を陸上へと活かし、産業プラント事業、EV(電気自動車)事業へとビジネスの幅を広げている。
EV事業は、電動三輪車両を日本で開発し、フィリピンで生産および販路開拓を進めている。また、EVの心臓部となり、モーター、バッテリー、インバーター、電気制御機器(ECU)などで構成されるPCU(パワーコントロールユニット)の開発、並びに同ユニット内に配置されるバッテリーの制御を行うBMU(バッテリーマネジメントユニット)の開発も行っている。フィリピンでは、乗合いタクシー市場においてもエコカー導入のニーズが強く存在すると考え、現地の環境改善、新規雇用の開拓を目的として2012年から低速電動車両(E-トライク)の開発に取り組み、2013年プロトタイプ(α1車両)を完成させた。また同年、フィリピンにおいて日系企業としては初めて電動3輪車両の車両ナンバーを取得、2014年11月末より、電動3輪車「68VM」の量産を開始したという経緯がある。
そのようななか、上記のフィリピンE-トライク導入プロジェクトが始動した。このプロジェクトは、アジア開発銀行(ADB)などの支援によるもので、当初発表された。プロジェクトの骨子は、全国で350万台以上稼働中とされているトライシクル(サイドカー付き二輪トライシクル)のうち、10万台を電動トライシクルに置き換えるというものであり、買い取り型リース契約で10万台のE-トライクをトライシクル事業者に支給するというものであった。それにより、トライシクルの燃料消費量の2.8%(石油に換算して56万926バレル)削減を目指すとされていた。このプロジェクトのファーストバッチ3,000台を受注したのである。
なお、国際協力機構(JICA)の中小企業支援事業・普及実証事業において、今年の4月に提出した業務完了報告書『環境負荷を低減する電動三輪自動車(Eトライシクル)都市交通システムの普及・実証事業』がJICAの検査を終え、事業の完了に至った。
本実証事業では、マニラ首都圏ケソン市(人口:293万人 2015年)において、環境に優しいEトライシクル20台を運行し、その収益性を確かめる実証試験をトータルで6カ月間にわたり実施した(5台のテスト運行を3カ月間、15台の本格実証を3カ月間)。いわゆるテストマーケティングを兼ねた実証事業となった。同時に、フィリピン大学の協力を得てガソリントライシクルの排気ガス調査もおこなった。
本実証事業ではガソリントライシクルと同じ料金設定(初乗り8ペソ、1ペソは約2.1円)で運行したが収益性は上々で、ガソリントライシクルによる収益を上回る結果が得られた。また、乗客に対するアンケート調査では、乗り心地に対する満足度は高く、20ペソ以上の料金を支払っても良いという回答が65%に達した。排気ガス調査では、ガソリントライシクルからの排気ガスの測定と、発電・送電過程における温室効果ガスの排出量の試算をもとに、Eトライシクルが環境負荷の低減に有効であることが示された(BMAC株式会社資料などより)。
BEMACETPIは、当該車両を2018年下期よりマニラ首都圏を中心としたフィリピン全土37の市町村と国家機関に配送した。マニラ首都圏に1,618台(国軍への50台含む)が配送されたほか、ボラカイ島に200台(運輸省向け190台、観光省向け10台)、ミンダナオ島ARMM(イスラム教徒ミンダナオ自治地域)南ラナオ州マラウィ市にも200台が配送された。
既に、本プロジェクトによりE-トライクが配送された各市町村において、電動車両運行サービスの開始や充電設備の建設が順次始まっている。電動車両を用いた短距離公共交通におけるスタンダードとして形成され、フィリピンの環境改善に貢献していくことが期待されている。BEMACグループはは、フィリピンの環境改善と電動自動車産業の発展に向けて本プロジェクトを大きな第一歩とし、フィリピン及び東南アジア諸国への電動自動車の普及拡大を目指していく。
なお、BEMAC(ビーマック)は、1946年に漁船を対象とする蓄電池の充電と販売を行う企業として創業した。現在は大型船舶の配電システムや制御システムなど、電気機器全般の設計・製造・工事・メンテナンスを一貫して手掛ける舶用機器メーカーとして事業展開している。また船舶で培った技術を陸上へと活かし、産業プラント事業、EV(電気自動車)事業へとビジネスの幅を広げている。
EV事業は、電動三輪車両を日本で開発し、フィリピンで生産および販路開拓を進めている。また、EVの心臓部となり、モーター、バッテリー、インバーター、電気制御機器(ECU)などで構成されるPCU(パワーコントロールユニット)の開発、並びに同ユニット内に配置されるバッテリーの制御を行うBMU(バッテリーマネジメントユニット)の開発も行っている。フィリピンでは、乗合いタクシー市場においてもエコカー導入のニーズが強く存在すると考え、現地の環境改善、新規雇用の開拓を目的として2012年から低速電動車両(E-トライク)の開発に取り組み、2013年プロトタイプ(α1車両)を完成させた。また同年、フィリピンにおいて日系企業としては初めて電動3輪車両の車両ナンバーを取得、2014年11月末より、電動3輪車「68VM」の量産を開始したという経緯がある。
そのようななか、上記のフィリピンE-トライク導入プロジェクトが始動した。このプロジェクトは、アジア開発銀行(ADB)などの支援によるもので、当初発表された。プロジェクトの骨子は、全国で350万台以上稼働中とされているトライシクル(サイドカー付き二輪トライシクル)のうち、10万台を電動トライシクルに置き換えるというものであり、買い取り型リース契約で10万台のE-トライクをトライシクル事業者に支給するというものであった。それにより、トライシクルの燃料消費量の2.8%(石油に換算して56万926バレル)削減を目指すとされていた。このプロジェクトのファーストバッチ3,000台を受注したのである。
なお、国際協力機構(JICA)の中小企業支援事業・普及実証事業において、今年の4月に提出した業務完了報告書『環境負荷を低減する電動三輪自動車(Eトライシクル)都市交通システムの普及・実証事業』がJICAの検査を終え、事業の完了に至った。
本実証事業では、マニラ首都圏ケソン市(人口:293万人 2015年)において、環境に優しいEトライシクル20台を運行し、その収益性を確かめる実証試験をトータルで6カ月間にわたり実施した(5台のテスト運行を3カ月間、15台の本格実証を3カ月間)。いわゆるテストマーケティングを兼ねた実証事業となった。同時に、フィリピン大学の協力を得てガソリントライシクルの排気ガス調査もおこなった。
本実証事業ではガソリントライシクルと同じ料金設定(初乗り8ペソ、1ペソは約2.1円)で運行したが収益性は上々で、ガソリントライシクルによる収益を上回る結果が得られた。また、乗客に対するアンケート調査では、乗り心地に対する満足度は高く、20ペソ以上の料金を支払っても良いという回答が65%に達した。排気ガス調査では、ガソリントライシクルからの排気ガスの測定と、発電・送電過程における温室効果ガスの排出量の試算をもとに、Eトライシクルが環境負荷の低減に有効であることが示された(BMAC株式会社資料などより)。