三菱UFJマニラ支店、経済・為替セミナー開催
1年間のペソ予想レンジ、50.25~54.00ペソに
2019/11/08
三菱UFJ銀行マニラ支店は、11月7日、首都圏マカティ市ニューワールド・マカティホテルにおいて、毎年恒例のMUFGセミナー(経済・為替関連講演会)を開催した。140名以上が出席するなど盛況であった。
この講演は2部構成で、第1部が三菱UFJリサーチアンドコンサルティングの調査部研究主幹の鈴木明彦氏による「2020年の日本及びグローバル経済を展望する」、第2部が三菱UFJ銀行マニラ支店資金為替為課の山崎徹課長による「フィリピン経済概況とペソ金利・為替見通し」という構成であった。
第一部担当の鈴木主幹は、世界経済に関して「リーマンショック前後の大きな減速、2018年以降の減速、18年秋以降米中貿易戦争の影響も加わり貿易取引が停滞、2019年は主要国・地域で成長減速。2020年は減速が一服しそうだが回復力は弱い」と概括した。米中冷戦時代における日本経済に関しては、「政府は2012年11月を底に戦後最大の景気拡大が続いていると判断している。しかし、景気動向指数は14年4月の消費税率引き上げ以降上昇していない。2018年初からの景気回復は一服し、再び下を向いていると判断するのが素直。米中対立の影響もあって2018年後半から輸出が減少、貿易収支が赤字になることもある。ただし、物価はゼロ%前後の安定が続き、景気は底堅さを維持しそう」と説明した。
第2部担当の山崎課長は、為替については「足許はインフレ率急低下により実質金利は高止まり。利下げ余地あるもフィリピン中央銀行はこれまでの利下げ効果の見極めと預金準備率引き下げを優先。2020年に物価動向を睨みながら利下げ再開する可能性もあるがドラスティックな引き下げには至らないだろう」とコメントした。
為替に関しては「公共投資加速に伴う資本財輸入増というペソ安材料と実質金利高止まりというペソ高材料の『綱引き』で現状水準維持も、方向感としては貿易・経常収支の「双子の赤字」でペソ安方向へ」と分析した。そして、以下のような今後約1年間の予想を示した。
三菱UFJ銀行マニラ支店のペソ対米ドル相場予想(19年11月7日時点)
・2019年第4四半期(11月~12月) :予想レンジ50.25~53.25ペソ
・2020年第1四半期(1月~3月) :予想レンジ50.50~53.50ペソ
・2020年第2四半期(4月~6月) :予想レンジ50.75~53.75ペソ
・2020年第3四半期(7月~9月) :予想レンジ50.75~54.00ペソ
この講演は2部構成で、第1部が三菱UFJリサーチアンドコンサルティングの調査部研究主幹の鈴木明彦氏による「2020年の日本及びグローバル経済を展望する」、第2部が三菱UFJ銀行マニラ支店資金為替為課の山崎徹課長による「フィリピン経済概況とペソ金利・為替見通し」という構成であった。
第一部担当の鈴木主幹は、世界経済に関して「リーマンショック前後の大きな減速、2018年以降の減速、18年秋以降米中貿易戦争の影響も加わり貿易取引が停滞、2019年は主要国・地域で成長減速。2020年は減速が一服しそうだが回復力は弱い」と概括した。米中冷戦時代における日本経済に関しては、「政府は2012年11月を底に戦後最大の景気拡大が続いていると判断している。しかし、景気動向指数は14年4月の消費税率引き上げ以降上昇していない。2018年初からの景気回復は一服し、再び下を向いていると判断するのが素直。米中対立の影響もあって2018年後半から輸出が減少、貿易収支が赤字になることもある。ただし、物価はゼロ%前後の安定が続き、景気は底堅さを維持しそう」と説明した。
第2部担当の山崎課長は、為替については「足許はインフレ率急低下により実質金利は高止まり。利下げ余地あるもフィリピン中央銀行はこれまでの利下げ効果の見極めと預金準備率引き下げを優先。2020年に物価動向を睨みながら利下げ再開する可能性もあるがドラスティックな引き下げには至らないだろう」とコメントした。
為替に関しては「公共投資加速に伴う資本財輸入増というペソ安材料と実質金利高止まりというペソ高材料の『綱引き』で現状水準維持も、方向感としては貿易・経常収支の「双子の赤字」でペソ安方向へ」と分析した。そして、以下のような今後約1年間の予想を示した。
三菱UFJ銀行マニラ支店のペソ対米ドル相場予想(19年11月7日時点)
・2019年第4四半期(11月~12月) :予想レンジ50.25~53.25ペソ
・2020年第1四半期(1月~3月) :予想レンジ50.50~53.50ペソ
・2020年第2四半期(4月~6月) :予想レンジ50.75~53.75ペソ
・2020年第3四半期(7月~9月) :予想レンジ50.75~54.00ペソ