比パナソニック、9カ月間で88%増益
金利収入増加、売上高6%増の62億ペソ
2019/11/18
パナソニックのフィリピン拠点であるパソニックのパナソニック・マニュファクチャリング・フィリピンズ(PMPC、会計期末3月、PSE上場)は、11月14 日、2019年度上半期(2019年4月~9月)の事業報告書を公表した。
それによると、PMPCの2019年度上半期の純売上高は前年度同期比(以下同様)6.2%増の62億2,825万ペソとなった。消費者向け製品、特にエアコンが好調であったことが全体の増収に寄与した。
増収ながら、原材料費上昇などにより粗利益は6%減の10億8,998万ペソにとどまった。しかし、販売費が25.5%減の4億ペソへと減少したこと、受け取り金利増加などでその他収益が12.5倍の1,396万ペソへと急増したことなどで、純利益は88%増の1億3,861万ペソへと大幅増加した。
パナソニック・マニュファクチャリング・フィリピン業績推移(単位:万ペソ、18年度までは年間数値)
(出所:PMPC事業報告書やインフォメーション・ステートメントなどから作成)
PMPCの起源は、1963年5月に設立されたフェスティバル・マニュファクチャリング(FMC)である。FMCは1965年に、プレシジョン・エレクトロニクス(PEC)と社名変更した。このPECと松下電器産業(MEI、社名は当時)が1967年にフィリピンで合弁家電企業を設立した。当初の合弁企業名はPECだったが、25年後の1992年にマツシタ・エレクトリック・フィリピン(MEPCO)と変更された。さらに、2005年に現社名PMPCへと再変更された。すなわちパナソニックは、フィリピンで50年超の長い歴史を有している。
PMPCの前身が1983年1月にフィリピン証券取引所(PSE)に新規上場され、現在もPMPCとして上場が継続されている。PMPCの発行済み株式は額面1ペソの普通株式約4億2,272万株である。そのうち、フィリピン人のみが投資可能なA株約8,472万株がPSEに上場されている。2019年11月15日の終値は5.30ペソ、この1年間での高値は7.80ペソ、安値は5.02ペソである。
浮動株比率は14.91%。日本のパソニック本社のPMPC保有比率は2019年9月末時点で79.96%である。パナソニック本社の保有するのはPMPCのB株である。
それによると、PMPCの2019年度上半期の純売上高は前年度同期比(以下同様)6.2%増の62億2,
増収ながら、原材料費上昇などにより粗利益は6%減の10億8,998万ペソにとどまった。しかし、販売費が25.5%減の4億ペソへと減少したこと、受け取り金利増加などでその他収益が12.5倍の1,396万ペソへと急増したことなどで、純利
パナソニック・マニュファクチャリング・フィリピン業績推移(単位:万ペソ、18年度までは年間数値)
項目 | 13年度 | 14年度 | 15年度 | 16年度 | 17年度 | 18年度 | 19年度上半期 | 伸び率 |
売上高 | 659.639 | 671,343 | 812,434 | 997,428 | 1,049,008 | 1,152,081 | 622,825 | 6.2% |
粗利益 | 173,238 | 142,566 | 180,352 | 246,739 | 201,187 | 225,380 | 108,998 | -6.0% |
税引前利益 | 20,152 | 21,695 | 39,969 | 66,721 | 31,692 | 27,459 | 19,304 | 61.7% |
所得税費用 | 3,947 | 5,437 | 14,872 | 13,138 | 5,288 | 12,607 | 5,443 | 19.2% |
純利益 | 16,205 | 16,258 | 25,098 | 53,584 | 26,403 | 14,852 | 13,861 | 88.0% |
PMPCの起源は、
PMPCの前身が1983年1月にフィリピン証券取引所(PSE)に新規上場され、現在もPMPCとして上場が継続されている。
浮動株比率は14.91%。