11月の株価3%反落、外国人140億ペソの売り越し
11カ月間では3.7%上昇、不動産株等金利敏感株が牽引
2019/11/30
フィリピンの代表的株価指数であるフィリピン証券取引所指数(PSEi)の2019年11月末値は7,738.96ポイントとなり、前月末と比べて2.99%低下した。香港問題に伴う米中対立激化懸念、国際的な機関投資家やファンドマネージャーがベンチマークとしているモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルによるMSCI指数におけるフィリピンの比率変更のy誤記、それに伴う外国人の大幅な売り越し(速報で約140億ペソ)などにより軟調な動きとなった。
2019年年初11カ月間では3.66%の上昇となった。大分類セクター別指数は工業株指数(-10.68%)、鉱業・石油株(資源株)(-1.79%)を除く4つのセクター指数が上昇した。上昇率の大きいものから、不動産株+11.46%、サービス業株+7.19%、持株会社株+3.93%、金融株+3.48%。米国やフィリピンでの金融緩和の動きを背景にした不動産株など金利敏感株が堅調な動きとなっている。
11カ月間の1日当たり平均売買額は前年同期比9.6%増の73億1,200万ペソであった。外国人は56億2,900ペソの売り越し(前年同期595億0,700万ペソの売り越し)。10月までは83億4,600億ペソの買い越しであったが、11月の大幅な売り越しにより、累計でも売り越しへと転じてしまった。外国人の売買額シェアは55%、前年同期の51%からかなり拡大した。
11月末のPSE時価総額は16兆5,559億ペソ、そのうち国内企業時価総額が13兆8,977億ペソであった。なおPSE算出のPSE取引所指数ベースの株価収益率(PER)は16.49倍となり、前年同期末の17.56倍から縮小した(PSE取引記録などより)。
PSE指数の動き(年末値/月末価、19年11月29日現在)
(出所：フィリピン証券取引所資料より作成)
フィリピン証券取引所のセクター別株価指数上昇率
(出所：フィリピン証券取引所資料より作成)
フィリピン証券取引所の推移(年末・年間値)
(出所：フィリピン証券取引所資料より作成、株価収益率はPSE基準算出数値)
2019年年初11カ月間では3.66%の上昇となった。大分類セクター別指数は工業株指数(-10.68%)、鉱業・石油株(資源株)(-1.79%)を除く4つのセクター指数が上昇した。上昇率の大きいものから、不動産株+11.46%、サービス業株+7.19%、持株会社株+3.93%、金融株+3.48%。米国やフィリピンでの金融緩和の動きを背景にした不動産株など金利敏感株が堅調な動きとなっている。
11カ月間の1日当たり平均売買額は前年同期比9.6%増の73億1,200万ペソであった。外国人は56億2,900ペソの売り越し(前年同期595億0,700万ペソの売り越し)。10月までは83億4,600億ペソの買い越しであったが、11月の大幅な売り越しにより、累計でも売り越しへと転じてしまった。外国人の売買額シェアは55%、前年同期の51%からかなり拡大した。
11月末のPSE時価総額は16兆5,559億ペソ、そのうち国内企業時価総額が13兆8,977億ペソであった。なおPSE算出のPSE取引所指数ベースの株価収益率(PER)は16.49倍となり、前年同期末の17.56倍から縮小した(PSE取引記録などより)。
PSE指数の動き(年末値/月末価、19年11月29日現在)
| 時期 | 年末・月末値 | 上昇率 |
| 2008年 | 1,872.85ポイント | -48.29% |
| 2009年 | 3,052.68ポイント | 63.00% |
| 2010年 | 4,201.14ポイント | 37.62% |
| 2011年 | 4,371.96ポイント | 4.07% |
| 2012年 | 5,812.73ポイント | 32.95% |
| 2013年 | 5,889.83ポイント | 1.33% |
| 2014年 | 7,230.57ポイント | 22.76% |
| 2015年 | 6,952.08ポイント | -3.85% |
| 2016年 | 6,840.64ポイント | -1.60% |
| 2017年 | 8,558.42ポイント | 25.11% |
| 2018年 | 7,466.02ポイント | -12.76% |
| 2019年 1月末 | 8,007.48ポイント | 7.25% |
| 2月末 | 7,705.49ポイント | -3.77% |
| 3月末 | 7,920.93ポイント | 2.80% |
| 4月末 | 7,952.72ポイント | 0.40% |
| 5月末 | 7,970.02ポイント | 0.22% |
| 6月末 | 7,999.71ポイント | 0.37% |
| 7月末 | 8,045.80ポイント | 0.58% |
| 8月末 | 7,979.66ポイント | -0.82% |
| 9月末 | 7,779.07ポイント | -2.51% |
| 10月末 | 7,977.12ポイント | 2.55% |
| 11月末 | 7,738.96ポイント | -2.99% |
| 11カ月間 | - | 3.66% |
フィリピン証券取引所のセクター別株価指数上昇率
| 項目 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年11月末終値 | 11カ月上昇率 |
| フィリピン証券取引所指数 | -1.60% | 25.11% | -12.76% | 7,738.96 | 3.66% |
| 全株指数 | 4.15% | 20.06% | -9.46% | 4,632.84 | 2.55% |
| 金融株指数 | 6.76% | 34.71% | -20.19% | 1,841.80 | 3.48% |
| 工業株指数 | -3.45% | 5.46% | -2.49% | 9,781.29 | -10.68% |
| 持株会社株指数 | 5.92% | 23.23% | -14.79% | 7,630.43 | 3.93% |
| 不動産株指数 | 5.17% | 29.73% | -8.80% | 4,043.60 | 11.46% |
| サービス業株指数 | -14.86% | 24.33% | -10.94% | 1,546.48 | 7.19% |
| 鉱業・石油株指数 | 13.72% | -3.00% | -28.71% | 8,054.07 | -1.79% |
フィリピン証券取引所の推移(年末・年間値)
| 項目 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 19年11月末終値 |
| フィリピン証券取引所指数 | 6,840.64 | 8,558.42 | 7,466.02 | 7,738.96 |
| 年末時価総額(億ペソ) | 144,388 | 175,831 | 161,467 | 165,559 |
| 国内企業時価総額 | 118,732 | 144,908 | 135,437 | 138,977 |
| 外国企業時価総額 | 25,656 | 30,923 | 26,030 | 26,582 |
| 1日平均売買額(億ペソ) | 78 | 81 | 71 | 73 |
| 外国人の売買額シェア | 51% | 50% | 51% | 55% |
| 外国人買越額(億ペソ) | 22 | 562 | -609 | -56 |
| PER(株価収益率) | 17.90倍 | 22.27倍 | 17.89倍 | 16.49倍 |
