11月のペソ0.14%下落、米中摩擦激化懸念等響く

インフレ鈍化等で11カ月間では3.48%のペソ高 

2019/11/30

  フィリピン銀行協会(BAP)データによると、ペソ対米ドルレートは、2019年11月末に、終値1米ドル=50.810ぺソとなり、前月末から0.070ペソ、率にして0.14%のペソ安となった。香港問題に伴う米中摩擦激化懸念、株式市場での外国人大幅売り越しなどが響いた。11月の終値ベースで最もペソ高となったのは5日の1ドル=50.410ペソ、最もペソ安となったのは、19日と26日の1ドル=50.900ペソだった。なお、12月の初営業日である2日には、ペソが続落、51ペソ台へ下落、終値は51.080ペソとなった。

 2019年年初11カ月間では3.48%のペソ高となった。米国での金融緩和動きや、フィリピンでのインフレ率急鈍化に伴う実質金利上昇などがペソ高につながっっている。11カ月間の終値ベースで最もペソ安となったのは、1月22日の1ドル=52.930ペソ、最もペソ高となったのは11月5日の1ドル=50.410ペソ。

          ペソ対米ドルレートの動き(年末値、2019年11月29日終値)

時期 年末・月末値 上昇率
2010年 43.840ペソ 5.38%
2011年 43.840ペソ 0.00%
2012年 41.050ペソ 6.80%
2013年 44.395ペソ -7.53%
2014年 44.720ペソ -0.73%
2015年 47.060ペソ -4.97%
2016年 49.720ペソ -5.35%
2017年 49.930ペソ -0.42%
2018年 52.580ペソ -5.04%
 
2019年  1月末 52.120ペソ 0.88%
2月末 51.700ペソ 0.81%
3月末 52.500ペソ -1.52%
4月末 52.105ペソ 0.76%
5月末 52.160ペソ -0.11%
6月末 51.240ペソ 1.80%
7月末 50.890ペソ 0.69%
8月末 52.050ペソ -2.23%
9月末 51.830ペソ 0.42%
10月末 50.740ペソ 2.15%
11月末 50.810ペソ -0.14%
 
11カ月間 - 3.48%
(出所:フィリピン銀行協会資料より作成)