19年の株式4.7%反発、外国人は145億ペソ売り越し
不動産株14.5%上昇で牽引役、時価総額16.7兆ペソに
2019/12/31
フィリピンの代表的株価指数であるフィリピン証券取引所指数(PSEi)の2019年12月末終値(27日）は7,815.26ポイントとなり、前月末と比べて0.99%上昇した。12月は米中貿易交渉進展期待、フィリピンの9カ月間の経常収支赤字が83%減少したことなどで小幅ながら反発となった。
2019年年間では4.68%の上昇となったが、2018年の12.76%という大幅下落の反動であり、国内外での金融緩和の動きやNYダウ史上最高値更新という状況下で伸び悩やんだ。国際的な機関投資家やファンドマネージャーがベンチマークとしているモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルによるMSCI指数におけるフィリピンの比率変更の動き、それに伴う外国人の売り越しなどが響いた。
2019年の大分類セクター別指数については、工業株指数(-12.02%)、鉱業・石油株(資源株)(-1.32%)を除く4セクターが上昇した。上昇率の大きいものから、不動産株+14.51%、サービス業株+6.13%、金融株+4.71%、持株会社株+3.41%。米国やフィリピンでの金融緩和の動きを背景にした不動産株など堅調な動きが目立った。
年間の1日当たり平均売買額は前年比2.1%増の72億9,500万ペソであった。外国人は145億ペソの売り越しで、2018年の609億ペソからは売り越し額が減少したものの、2年連続の売り越しとなった。外国人の売買額シェアは55%、前年同期の51%から上昇した。
2019年末のPSE時価総額は、2018年末比3.5%増の16兆7,053億ペソ、そのうち国内企業時価総額が13兆9,468億ペソであった。PSE算出のPSE取引所指数ベースの株価収益率(PER)は16.52倍となり、前年末の17.89倍から低下した(PSE取引記録などより)。
PSE指数の動き(年末値/月末価、19年12月27日現在)
(出所：フィリピン証券取引所資料より作成)
フィリピン証券取引所のセクター別株価指数上昇率
(出所：フィリピン証券取引所資料より作成)
フィリピン証券取引所の推移(年末・年間値)
(出所：フィリピン証券取引所資料より作成、株価収益率はPSE基準算出数値)
2019年年間では4.68%の上昇となったが、2018年の12.76%という大幅下落の反動であり、国内外での金融緩和の動きやNYダウ史上最高値更新という状況下で伸び悩やんだ。国際的な機関投資家やファンドマネージャーがベンチマークとしているモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルによるMSCI指数におけるフィリピンの比率変更の動き、それに伴う外国人の売り越しなどが響いた。
2019年の大分類セクター別指数については、工業株指数(-12.02%)、鉱業・石油株(資源株)(-1.32%)を除く4セクターが上昇した。上昇率の大きいものから、不動産株+14.51%、サービス業株+6.13%、金融株+4.71%、持株会社株+3.41%。米国やフィリピンでの金融緩和の動きを背景にした不動産株など堅調な動きが目立った。
年間の1日当たり平均売買額は前年比2.1%増の72億9,500万ペソであった。外国人は145億ペソの売り越しで、2018年の609億ペソからは売り越し額が減少したものの、2年連続の売り越しとなった。外国人の売買額シェアは55%、前年同期の51%から上昇した。
2019年末のPSE時価総額は、2018年末比3.5%増の16兆7,053億ペソ、そのうち国内企業時価総額が13兆9,468億ペソであった。PSE算出のPSE取引所指数ベースの株価収益率(PER)は16.52倍となり、前年末の17.89倍から低下した(PSE取引記録などより)。
PSE指数の動き(年末値/月末価、19年12月27日現在)
| 時期 | 年末・月末値 | 上昇率 |
| 2008年 | 1,872.85ポイント | -48.29% |
| 2009年 | 3,052.68ポイント | 63.00% |
| 2010年 | 4,201.14ポイント | 37.62% |
| 2011年 | 4,371.96ポイント | 4.07% |
| 2012年 | 5,812.73ポイント | 32.95% |
| 2013年 | 5,889.83ポイント | 1.33% |
| 2014年 | 7,230.57ポイント | 22.76% |
| 2015年 | 6,952.08ポイント | -3.85% |
| 2016年 | 6,840.64ポイント | -1.60% |
| 2017年 | 8,558.42ポイント | 25.11% |
| 2018年 | 7,466.02ポイント | -12.76% |
| 2019年 1月末 | 8,007.48ポイント | 7.25% |
| 2月末 | 7,705.49ポイント | -3.77% |
| 3月末 | 7,920.93ポイント | 2.80% |
| 4月末 | 7,952.72ポイント | 0.40% |
| 5月末 | 7,970.02ポイント | 0.22% |
| 6月末 | 7,999.71ポイント | 0.37% |
| 7月末 | 8,045.80ポイント | 0.58% |
| 8月末 | 7,979.66ポイント | -0.82% |
| 9月末 | 7,779.07ポイント | -2.51% |
| 10月末 | 7,977.12ポイント | 2.55% |
| 11月末 | 7,738.96ポイント | -2.99% |
| 12月末 | 7,815.26ポイント | 0.99% |
| 12カ月間 | - | 4.68% |
フィリピン証券取引所のセクター別株価指数上昇率
| 項目 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年12月末終値 | 19年上昇率 |
| フィリピン証券取引所指数 | -1.60% | 25.11% | -12.76% | 7,815.26 | 4.68% |
| 全株指数 | 4.15% | 20.06% | -9.46% | 4,649.67 | 2.92% |
| 金融株指数 | 6.76% | 34.71% | -20.19% | 1,863.65 | 4.71% |
| 工業株指数 | -3.45% | 5.46% | -2.49% | 9,635.07 | -12.02% |
| 持株会社株指数 | 5.92% | 23.23% | -14.79% | 7,592.07 | 3.41% |
| 不動産株指数 | 5.17% | 29.73% | -8.80% | 4,154.52 | 14.51% |
| サービス業株指数 | -14.86% | 24.33% | -10.94% | 1,531.10 | 6.13% |
| 鉱業・石油株指数 | 13.72% | -3.00% | -28.71% | 8,091.98 | -1.32% |
フィリピン証券取引所の推移(年末・年間値)
| 項目 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 |
| フィリピン証券取引所指数 | 6,840.64 | 8,558.42 | 7,466.02 | 7,815.26 |
| 年末時価総額(億ペソ) | 144,388 | 175,831 | 161,467 | 167,053 |
| 国内企業時価総額 | 118,732 | 144,908 | 135,437 | 139,468 |
| 外国企業時価総額 | 25,656 | 30,923 | 26,030 | 27,585 |
| 1日平均売買額(億ペソ) | 78 | 81 | 71 | 73 |
| 外国人の売買額シェア | 51% | 50% | 51% | 55% |
| 外国人買越額(億ペソ) | 22 | 562 | -609 | -145 |
| PER(株価収益率) | 17.90倍 | 22.27倍 | 17.89倍 | 16.52倍 |
