セブン銀行、比セブン-イレブンでATMサービス

日本のノウハウ導入、比初の紙幣還流型設置へ

2020/02/11

 セブン銀行(本社:東京都千代田区)は、2月10日、「フィリピン子会社のPito AxM Platform社が、フィリピン最大手のコンビニエンスストアチェーン運営企業であるフィリピン・セブン社(本社:マニラ首都圏マンダルヨン市)との間で、フィリピン国内のセブン‐イレブン店舗でのATM設置・運営・保守事業等の展開を目的とした業務提携契約を締結した」と発表した。業務提携契約日も2月10日である。

 フィリピン国内では堅調なマクロ経済の成長等を背景に、金融取引が増加し、国策による銀行口座の保有率も上昇するなか、ATM利用ニーズも高まりつつある。今般、フィリピン国内にある2,864店舗(2019年12月末現在)のセブン‐イレブンにおいて、セブン銀行が培ったATMサービスのノウハウを活かすべく、2020年6月のATM設置に向けて業務提携契約を締結した。本件により、フィリピンのセブン‐イレブン店舗に同国では初の紙幣還流型ATMが設置され、 安心・安全で利便性の高いサービス提供が可能となる。

 フィリピンのセブン-イレブンは、台湾系のプレジデント・チェーン・ストア(ラブアン)ホールディングスが52.216%(2019年12月末現在)を所有するフィリピン・セブン社(PSC)によって運営されている。PSCは1982年11月に設立され、1998年2月にフィリピン証券取引所(PSE)に上場した。1984年2月にケソン市エドサ通り沿いに1号店オープン、その後店舗網拡充に注力、2013年末に1,000店の大台を突破、2019年末には2,864店に達した。この店舗数や収益はフィリピンのコンビニエンスストア業界の中で断トツである。PSCの現行資本金は10億5,000万ペソである。

 セブン銀行は、セブン&アイHLDGS.グループ各社のセブン‐イレブン、イトーヨーカドー等の店舗をはじめ、空港や駅、金融機関店舗等にATMを設置している。多くの国内金融機関等と提携し、原則24時間365日稼働する利便性の高いATMネットワークを介して、多くの顧客にATMサービスを提供している。2001年5月にATMサービス開始、ATM台数は2019年2月28日に25,000台を突破した。海外でもATMサービスを行っている。米国においては連結子会社FCTI社、インドネシアにおいても現地企業と合弁で設立した連結子会社のPT. ABADI TAMBAH MULIA INTERNASIONALを通じてATMサービスを展開している。

 フィリピンでATMサービスを展開するPito AxM Platform社の所在地はマニラ首都圏マカティ市。2019年4月1日に設立され、現行資本金は8,500万ペソ、代表者は柳生正樹取締役社長である。