2月新車販売、13.2%増の約3万台(工業会ベース)

2月として最高、不振の1月の反動、2カ月間で0.6%増

2020/03/11

 フィリピン自動車工業会(CAMPI)とトラック工業会が2020年2月の新車販売動向を発表した。

 それによると、2020年2月のフィリピン国内四輪車新車販売台数(CAMPIとトラック工業会加盟企業分:以下、工業会加盟企業分と記す)は、前年同月比(以下同様)13.2%増の2万9,790台に達した。新型コロナウイルス騒動のなかで予想外の二桁増加となり、2月としては過去最高記録となった。これは、新型コロナウイルス問題がフィリピンでは2月まではさほど深刻視されていなかったこと、1月の新車販売がタール火山噴火の影響で11.8%減の2万3,723台と不振であった分の2月への持ち越し効果などによるものと考えられる。

 2月の車種別販売数は、乗用車が4.5%減の8,093台(構成比27.2%)にとどまった。一方、商用車は同21.5%増の2万1,697台(構成比72.8%)であった。その主力の小型商用車は同10.8%増の1万6,003台、アジア仕様多目的車(AUV)が同112.5%増の4,773台と好調であった。小型トラックは24.1%減の555台と低調であった。
 
 2月の企業別販売台数シェア(工業会ベース)首位は、トヨタモーター・フィリピン(TMPC)の41.2%(1万2,283台)であった。第2位は三菱モータース・フィリピンの18.7%(5,579台)、第3位は日産フィリピンの13.2%(3,941台)、第4位はホンダカーズ・フィリピンの6.3%(1,890台)であった。

 2月は二桁増加となったが、2020年2カ月間(1月~2月)の新車総販売台数(工業会加盟企業分)は、前年同期比0.6%増の5万3,513台と小幅増にとどまった。車種別では、乗用車が同13.7%減の1万4,636台(構成比27.4%)、商用車が同7.2%増の3万8,877台(構成比72.6%)であった。

 上記の販売台数や前年同期比などは、工業会加盟企業ベースの数値であり、CAMPIを脱退している韓国系の現代アジア・リソース(HARI)分などを含まないベースである。
 工業会ベースの2019年の年間販売台数は前年比3.5%増の36万9,941台へと小幅増加した。今年は年初から不透明要因が多く、工業会は今年の販売目標は依然未発表という状況である。