新型コロナでの比致死率、23日現在7%と高水準

感染者数462人、死者33人、検査数低水準

2020/03/24

  フィリピンにおける新型コロナウイルス(Covid-19)感染確認例は、3月23日に82人急増、23日現在、累計で462人に達した。死者は23日に8人増加、累計で33人に達した。一方、感染後に回復した人数は累計で18人にとどまっている。

 このところ、アセアン各国でも感染確認数が急増している。各種統計によると、23日現在の集計では、マレーシア1,518人、タイ721人、インドネシア579人、シンガポール509人、ベトナム123人、ブルネイ91人、カンボジア87人と推定されている。


 フィリピンを含めASEANでこれまで感染者数が比較的少なかったのは、検査能力不足のため検査数が少なく、結果として感染が見つからなかったことによる。以前から、水面下で感染が広がっている可能性は指摘されていたが、最近、ASEANでも検査実施数が増え始め、感染確認数が急増するに至った。

 フィリピンでは、検査実施数は低水準にとどまっており、感染確認数はASEAN主要国に比べ、低水準にとどまっている。問題は、感染確認数に比べ、死者の数が多いことである。累計死者数を累計感染数で除した致死率は、23日現在で、7.1%で、ASEANではインドネシアの8.5%に次ぐ高水準である。今後、検査実施数が増え、感染確認数が増加すると、結果として致死率は低下する可能性はあるが、現時点では、致死率が高く、回復者数が少ないという状況は要注意といえよう。


 3月23日現在のASEANでの新型コロナ感染状況
国名 累計感染確認数 23日の増加数 死者 23日の増加数 致死率
フィリピン 462人 +82人 33人 +8人 7.1%
マレーシア 1,518人 +212人 14人 +4人 0.9%
タイ 721人 +122人 1人 - 0.1%
インドネシア 579人 +65人 49人 +1人 8.5%
シンガポール 509人 +54人 2人 - 0.4%
ベトナム 123人 +10人 - - 0.0%
ブルネイ 91人 +3人 - - 0.0%
カンボジア 87人 +3人 - - 0.0%
(出所:各種統計より作成)