建築認可件数、第1四半期22%減の3万838件

建築認可総額20%減の861億ペソ、新型コロナ響く

2020/07/22

 フィリピン統計庁(PSA)は7月21日、2020年第1四半期(1月~3月)の民間建築統計速報値(認可済み建築許可申請から抽出)を発表した。

 2020年第1四半期の建築認可件数は、フィリピン全土で、前年同期比(以下同様)22.4%減の3万0,838件だった。タイプ別内訳は、住宅が25.5%減の2万0,515件(シェア66.5%)、非住宅が10.8%減の5,755件(同18.7%)、増改築・修繕が21.0%減の4,568件(同14.8%)。

 建築認可件数の上位5地域は、1.カラバルソン地域5,600件(シェア18.2%)、2.中央ビサヤ地域4,722件(同15.3%)、3.イロコス地域3,048件(同9.9%)、4.中央ルソン地域2,956件(同9.6%)、5.ダバオ地域2,380件(同7.7%)で、全体の60.7%を占めた。

 建築認可総額は20.1%減の860億7,000万ペソ。タイプ別内訳は、住宅が19.2%減の365億3,000万ペソ、非住宅が18.5%減の442億9,000万ペソ、増改築・修繕は35.4%減の52億5,000万ペソ。

 建築認可額の上位3地域は、1.首都圏304億ペソ(シェア35.3%)、2.カラバルソン地域116億ペソ(同13.5%)、3.中央ビサヤ地域80億ペソ(同9.3%)。

 1平米(㎡)当り平均建築コストは住宅が0.1%増の1万0,630ペソ、非住宅は3.8%減の1万0,259ペソにとどまった。

 非住宅建築認可件数(5,755件)のうち、商業施設の認可件数は0.8%減の3,797件で非住宅建設認可全体の66.0%を占めた。商業施設の建築認可総額は38.9%減の184億2,000万ペソ、総床面積は39.0%減の172万9,000平米(㎡)、1㎡当り平均建築コストは0.3%増の1万0,654ペソだった。


 第1四半期の民間建築認可統計(速報値)
タイプ 2020年 2019年 伸び率(%)
合計
件数 30,838 39,762 -22.4
床面積(千㎡) 7,903 9,522 -17.0
総額(百万ペソ) 86,072 107,666 -20.1
住宅
件数 20,515 27,528 -25.5
床面積(千㎡) 3,437 4,257 -19.3
総額(百万ペソ) 36,531 45,209 -19.2
1㎡当たり建築コスト(ペソ) 10,630 10,621 0.1
非住宅
件数 5,755 6,449 -10.8
床面積(千㎡) 4,317 5,092 -15.2
総額(百万ペソ) 44,286 54,324 -18.5
1㎡当たり建築コスト(ペソ) 10,259 10,668 -3.8
増改築・修繕
件数 4,568 5,785 -21.0
総額(百万ペソ) 5,255 8,133 -35.4
(出所:フィリピン統計庁産業統計部資料より作成)
注:認可された建築許可申請から建築統計データを抽出