丸紅、アヤラ系発電事業に50%出資

リサール州の火力発電所を共同開発へ

2020/07/24

 アヤラ財閥のアヤラコーポレーション(アヤラコープ)傘下の発電企業であるACエナジー・フィリピン(比ACエナジー)は、7月23日、フィリピン証券取引所(PSE)回覧05135-2020号を通じて、AXIAパワーホールディングスとの株主間合意を公表した。

 それによると、比ACエナジーとその完全子会社であるACEエンデバーは、7月23日、丸紅の100%子会社であるAXIAパワーホールディングス(以下、AXIA)との間で、2021年第1四半期に操業開始予定のリサール州ピリーリャの150メガワットのディーゼル火力発電所事業(イングリッドプロジェクト)を推進する比ACエナジーの子会社である特別目的会社イングリッドパワー・ホールディングス(イングリッドパワー)に、AXIAが50%出資することで合意した。比ACエナジーはこれまでに、イングリッドプロジェクトに5億7,000万ペソを投資している。

 この合意が実行された場合、AXIAはイングリッドパワーの50%の株式と経済的権利、比ACエナジーが50%の株式と45%の経済的権利、ACEエンデバーが5%の経済的権利を保有することになる。そして、丸紅系とアヤラ系の合弁事業となる150メガワットのディーゼル火力発電所は、ルソン地域に電力を供給する。

 なお、AXIAは丸紅が100%出資する海外電力資産持株会社であり、所在地はオランダである。電力資産への新しい投資機会を開発するとともに、既存の発電資産を管理および保有するグローバルな電力資産投資会社である。世界各地の電力プロジェクトに投資して新たな電力供給を創出することを目的としている。アジア、オーストラリア、アフリカ、アメリカ地域、中東地域など世界10カ国で20の発電資産を所有している。