フィリピン電動車(EV)サミット、24日バーチャル開幕

比でまもなく発売見込みの日産電動車「リーフ」に注目

2020/09/24

 第8回フィリピン電動車(EV)サミットが、9月24日~26日に開催される。今回は、新型コロナウイルス感染拡大への対応のため、バーチャルイベントとなる。フィリピン電動車協会(EVAP)主導で開催される。

 今回注目されるのは、フィリピン日産(NPI)による電気自動車「日産リーフ」の展示、フィリピンへの導入計画などの講演である。NPIの名嶋篤史社長などが9月24日午前10時、午前11時、午後3時、および9月25日午前9時30分と午後3時に、仮想EVサミットステージで講演予定である。

 「日産リーフ」はワクワクするEVの走りや便利さを手頃な価格で提供する世界初の量産電気自動車として、2010年に発売された。当時はまだ、EVはニッチな製品とされていたが、今日では、次に購入するクルマとしてEVを検討する消費者が増え続けている。その中で「日産リーフ」はゼロエミッション車であることに加え、パワフルで俊敏な高い動力性能や「プロパイロット」などの高度な先進技術が顧客の支持を得るようになっている。

「日産リーフ」がこれまでに走行した距離は累計100億キロメートルを超えている。2010年に発売してからの「日産リーフ」の累計販売台数をもとに算出すると、1年あたり380万バレルに相当する石油を節約した計算になる。2018年に欧州でEVの販売台数1位となり、ノルウェーにおいては、EV以外の車種も含めた年間販売台数の第一位を獲得した。

 2017年にフルモデルチェンジした新型「日産リーフ」は、最高出力110kW、最大トルク320Nmを発生するなど、パフォーマンスを大幅に向上させた。「日産リーフ」は、「インテリジェント パワー」として革新的な電動パワートレインを、「インテリジェント ドライビング」を代表する技術として「プロパイロット」を搭載している。「プロパイロット」は高速道路などの自動車専用道路において、先行車両との車間距離を一定に保つよう制御することに加え、車線中央を走行するようステアリング操作を支援し、ドライバーの運転負荷を軽減する。日本と欧州向けモデルに搭載されている「プロパイロット パーキング」は、駐車場でアクセル、ブレーキ、ステアリングを駐車が完了するまで制御する。

 2019年に香港で開催された日産フューチャー・シンポジウムにおいて、日産自動車のアジア・オセアニア事業理事の真田裕氏は、新型「日産リーフ」を豪州、香港、マレーシア、ニュージーランド、シンガポール、韓国、タイの7カ国・地域で発売しつつあり、2020年にはフィリピンとシンガポールで発売する予定であるとコメントした。

 その通り、フィリピンで新型「日産リーフ」が発売されることになる。業界筋は、フィリピンに最初に登場するのは、40kWhバッテリー搭載のSタイプ(日本での販売価格は332万6,400円)であり、フィリピンでの販売価格は180万~200万ペソになると見込んでいる。