セブ・パシフィック航空、ニューノーマル対応へ始動
5億ドルのビジネス・トランスフォーメーション資金調達
2020/10/09
フィリピン最大の格安航空会社(LCC)であるセブ航空(CEB、ブランド名:セブ・パシフィック航空)は、10月8日、フィリピン証券取引所(PSE)回覧07044-2020号において、「新常態での成長を可能にする『資金調達計画(ビジネス・トランスフォーメーション資金調達計画)』を実施する予定である」と発表した。
この資金調達計画における調達予定総額は5億米ドルで、株主割り当てによる2億5,000万米ドルの転換優先株式発行と、私募形式による2億5,000万米ドルの転換社債発行の2方式で調達する。この計画に際して、授権株式資本を現行の13億4,000万ペソから17億4,000万ペソへと増額するとともに、転換優先株式を創設する。
転換優先株式および転換社債の発行最終条件(発行価格、取引規模およびその他の重要な条件を含む)の決定は、取締役会に委任されている。発行価格は、発行時期の実勢市場価格、資本市場環境など、様々な要因に基づいて決定される。転換優先株式および転換社債の転換価格は、双方ともに、38ペソから45ペソの範囲内に設定される。これは、フィリピン証券取引所(PSE)での8月26日から10月7日までの30日間のCEB取引加重平均株価に対して2%~21%の転換プレミアムを表わしている。
航空業界は、COVID-19パンデミックによってもたらされた重大な課題に直面している。国内外での旅行・移動制限は、旅客輸送の急激な減少につながり、短期的な見通しに不確実性を投げかけている。表1のようにCEBの2020年上半期、特に第2四半期の乗客数は急減している。それに伴い、表2のように、業績も急悪化している。
このような市場環境急変のもとで、CEBはその変化に迅速に対応する必要性を強く認識している。現在、新たな需要に対応するためのネットワークとフリートの適切なサイジング、意思決定やとポリシーの強化、デジタル化などによる運航効率の向上を伴うビジネス変革に着手しつつある。ビジネス変革を推進するためには、財務基盤の強化が必要であり、その一環として、上記のような「ビジネス・トランスフォーメーション資金調達計画」を実施する。
表1 セブ・パシフィック航空の乗客数・客席数・稼働率の推移(CEBGO含む)
(出所:セブ・パシフィック航空の統計より作成、CEBGO:旧タイガーエア・フィリピンズ)
表2大手航空2社の2020年上半期業績比較
(出所:両社の事業報告書などより作成)
この資金調達計画における調達予定総額は5億米ドルで、株主割り当てによる2億5,000万米ドルの転換優先株式発行と、私募形式による2億5,000万米ドルの転換社債発行の2方式で調達する。この計画に際して、授権株式資本を現行の13億4,000万ペソから17億4,000万ペソへと増額するとともに、転換優先株式を創設する。
転換優先株式および転換社債の発行最終条件(発行価格、取引規模およびその他の重要な条件を含む)の決定は、取締役会に委任されている。発行価格は、発行時期の実勢市場価格、資本市場環境など、様々な要因に基づいて決定される。転換優先株式および転換社債の転換価格は、双方ともに、38ペソから45ペソの範囲内に設定される。これは、フィリピン証券取引所(PSE)での8月26日から10月7日までの30日間のCEB取引加重平均株価に対して2%~21%の転換プレミアムを表わしている。
航空業界は、COVID-19パンデミックによってもたらされた重大な課題に直面している。国内外での旅行・移動制限は、旅客輸送の急激な減少につながり、短期的な見通しに不確実性を投げかけている。表1のようにCEBの2020年上半期、特に第2四半期の乗客数は急減している。それに伴い、表2のように、業績も急悪化している。
このような市場環境急変のもとで、CEBはその変化に迅速に対応する必要性を強く認識している。現在、新たな需要に対応するためのネットワークとフリートの適切なサイジング、意思決定やとポリシーの強化、デジタル化などによる運航効率の向上を伴うビジネス変革に着手しつつある。ビジネス変革を推進するためには、財務基盤の強化が必要であり、その一環として、上記のような「ビジネス・トランスフォーメーション資金調達計画」を実施する。
表1 セブ・パシフィック航空の乗客数・客席数・稼働率の推移(CEBGO含む)
項目 | 2Q | 伸び率 | 1-6月 | 伸び率 | ||
2020年 | 2019年 | 2020年 | 2019年 | |||
乗客数 | 61,729 | 5,924,542 | -99.0% | 4,476,654 | 11,213,078 | -60.1% |
客席数 | 109,942 | 6,573,329 | -98.3% | 5,538,206 | 12,853,223 | -56.9% |
客席稼働率 | 56.1% | 90.1% | -34pts. | 80.8% | 87.2% | -6.4pts. |
稼働キロ数(RPK、千km) | 46,556 | 6,495,683 | -99.3% | 4,717,250 | 12,383,718 | -61.9% |
座席キロ数(ASK、千km) | 85,987 | 7,383,042 | -98.8% | 5,851,061 | 14,446,586 | -59.5% |
便数 | 1,944 | 36,654 | -94.7% | 31,823 | 71,681 | -55.6% |
機体数(月/期末現在) | 77 | 72 | 6.9% | 77 | 72 | 6.9% |
表2大手航空2社の2020年上半期業績比較
項目 | セブ・パシフィック航空 | PALホールディングス |
総収入(百万ペソ) | 17,334 | 36,820 |
増収率 | -61.2% | -54.7% |
総営業費用(百万ペソ) | 24,318 | 52,163 |
費用増加率 | -32.2% | -32.8% |
帰属純損益(百万ペソ) | -9,142 | -20,933 |
帰属純損益変化率 | 赤字転落 | 赤字6.3倍 |
旅客収入(百万ペソ) | 11,507 | 29,260 |
旅客収入増加率 | -65.5% | -58.9% |
創業時期 | 1996年3月 | 1941年3月 |