日本たばこ、比で原料購入拡大で農家支援

来年予定の29%増の4,600トンから上積みへ

2020/10/20

 フィリピン財務省によると、日本たばこ産業(JT)の海外たばこ事業部門JTインターナショナル(JTI)傘下のJTIフィリピン(JTI)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの経済的影響にあえぐ地元の葉タバコ農家を支援するために、2021年に購入する予定の地元産の葉タバコ4,600トンをさらに増やす可能性を検討している。

 JTIは、ドミンゲス財務相とダル農業相に宛てた書簡で、「2021年に購入予定の地元産葉タバコ4,600トンは、今年のタバコ農家からの買付量の1,000トン増加を意味している。2021年に予定されている地元産葉タバコ購入量は、来年の推定葉タバコ総所要量の4分の1を占める」と述べた。

 この量はまた、たばこ製造販売業者に原料葉タバコの最低15%を地元から調達することを義務付けた共和国法(RA)第10351条の要件をはるかに超えている。

 JTIの計画は、COVID-19パンデミックで経済的影響を受けている葉タバコ栽培地域の収入を増やし地元葉タバコ農家を支援するよう求めたドミンゲス財務相、ダル農業相の共同要請に応えたものである。両氏は、COVID-19の蔓延を抑制するために課せられた厳格な検疫が、食品や葉タバコを含む農産物の流通を制約していると指摘している。また、両氏によると、地元産葉タバコ全体の30%のみが農家から購入され、残りはたばこ会社によって輸入されているとの調査もある。

 JTIは、現地チームが同社のグローバルな葉タバコ・サプライチェーンと連携して、来年及び今後数年間に地元産葉タバコの購入をさらに増やす可能性を模索していると説明した。JTIフィリピンは、フィリピン政府と地元葉タバコ農家を支援することを約束している。