28日に2020年GDP発表、推定コンセンサス-9.5%
22年ぶりのマイナス成長、過去最大の減少率の可能性
2021/01/25
フィリピン統計庁(PSA)によると、1月28日(木)午前10時より、Zoomビデオ会議を通じて、2020年第4四半期(10月~12月)及び2020年年間の国内総生産(GDP)など国民勘定統計が発表される予定である。
2019年第4四半期のGDP成長率は6.7%(2018年基準の実質ベース、以下同様)、2019年年間のGDP成長率は6.0%であった。2020年は新型コロナウイルス感染拡大やその対策としての地域隔離措置の影響で大幅マイナス成長となったことは確実である。現地有力経済紙であるビジネスワールド紙が先週実施した18名の民間エコノミストのGDP成長率直前推定集計でも大幅マイナス成長となっている。
18名の2020年第4四半期GDP成長率推定の中間値はマイナス8.5%(最高値マイナス5.0%、最低値マイナス10.6%)となっている。ただし、2020年第2四半期のマイナス16.9%、同第3四半期のマイナス11.5%(速報)よりは、マイナス幅が縮小したとの見方で一致している。
18名の2020年年間GDP成長率推定の中間値はマイナス9.5%(最高値マイナス8.6%、最低値マイナス10.6%)で、政府の最新目標であるマイナス8.5%~マイナス9.5%の下限と一致している。もし、中間値のマイナス9.5%となれば、1998年のマイナス0.5%以来、22年ぶりのマイナス成長となる。そして、利用可能な統計データが残る1947年以降で最大の減少率となる。これまでの最大の減少率は1984年のマイナス7.0%であった。
なお、PSAは2020年4月20日、国内総生産(GDP)など国民勘定統計の基準年度をそれまでの2000年から2018年へと変更すると発表した。2018年基準と2000年基準による近年のGDP成長率推移は以下のとおりである。
フィリピンのGDP実質成長率の推移(単位:%)
(出所:フィリピン統計庁資料より作成、2020年推定はBW紙による集計の中間値)
2019年第4四半期のGDP成長率は6.7%(2018年基準の実質ベース、以下同様)、2019年年間のGDP成長率は6.0%であった。2020年は新型コロナウイルス感染拡大やその対策としての地域隔離措置の影響で大幅マイナス成長となったことは確実である。現地有力経済紙であるビジネスワールド紙が先週実施した18名の民間エコノミストのGDP成長率直前推定集計でも大幅マイナス成長となっている。
18名の2020年第4四半期GDP成長率推定の中間値はマイナス8.5%(最高値マイナス5.0%、最低値マイナス10.6%)となっている。ただし、2020年第2四半期のマイナス16.9%、同第3四半期のマイナス11.5%(速報)よりは、マイナス幅が縮小したとの見方で一致している。
18名の2020年年間GDP成長率推定の中間値はマイナス9.5%(最高値マイナス8.6%、最低値マイナス10.6%)で、政府の最新目標であるマイナス8.5%~マイナス9.5%の下限と一致している。もし、中間値のマイナス9.5%となれば、1998年のマイナス0.5%以来、22年ぶりのマイナス成長となる。そして、利用可能な統計データが残る1947年以降で最大の減少率となる。これまでの最大の減少率は1984年のマイナス7.0%であった。
なお、PSAは2020年4月20日、国内総生産(GDP)など国民勘定統計の基準年度をそれまでの2000年から2018年へと変更すると発表した。2018年基準と2000年基準による近年のGDP成長率推移は以下のとおりである。
フィリピンのGDP実質成長率の推移(単位:%)
年 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20推定 |
2018年基準 | 6.5 | 4.3 | 1.4 | 7.3 | 3.9 | 6.9 | 6.8 | 6.3 | 6.3 | 7.1 | 6.9 | 6.3 | 6.0 | -9.5 |
2000年基準 | 6.6 | 4.2 | 1.1 | 7.6 | 3.7 | 6.7 | 7.1 | 6.1 | 6.1 | 6.9 | 6.7 | 6.2 | 5.9 | N.A. |