12月の製造業生産数量、減少率2.8%に縮小
10カ月連続減も4月の36.8%減からは急回復
2021/02/08
フィリピン統計庁(PSA)は2月5日、2020年12月の生産・販売動向速報「特定産業月次総合調査」(MISSI)を発表した。調査は主要製造業893社を対象に行われたが、その時点で回答のあった企業は507社(回答率56.8%)。
製造業活動状況 (対前年同月成長率 単位:%)
(出所:フィリピン統計庁資料より作成、2020年11月は改訂値、12月は速報値)
12月の製造業生産金額指数(速報値)は、前年同月比(以下同様)5.1%低下と10カ月連続の低下となったが、10カ月間で最小の下げ幅だった。主要20産業のうち、紙・紙製品(+13.8%)、食品製造(+7.0%)、電気機械類(+4.5%)、化学品(+4.5%)、飲料(+1.5%)、ゴム・プラスチック製品(+1.5%)など6産業グループが上昇し、低下鈍化に寄与した。2020年の年間平均上昇率はマイナス13.9%(2019年マイナス6.9%)。
生産数量指数(速報値)は2.8%低下となり、前月、前年同月から下げ幅が縮小。紙・紙製品(+26.8%)、化学品(+7.5%)、電気機械類(+5.7%)、食品製造(+5.4%)、ゴム・プラスチック製品(+4.9%)など5産業グループが前年同月から上昇したほか、8産業の減少率が縮小した。2020年の年間平均上昇率はマイナス10.3%(2019年マイナス8.4%)。
全製造業の生産指数推移 (2000年=100、単位:%)
(出所:フィリピン統計庁資料より作成、2020年1~11月は改訂値)
12月の純販売額指数(速報値)は前年同月比6.9%低下となり、11カ月連続の低下となったが、前月から下げ幅は縮小した。主要20産業のうち、輸送設備(+24.2%)、皮革製品(+20.6%)、化学品(+10.8%)の3産業が二桁上昇、8産業が減少率縮小となり、全体的な下げ幅の縮小に寄与した。2020年の年間平均上昇率はマイナス16.2%(2019年マイナス1.2%)。
純販売量指数(速報値)は4.6%低下となったが、前月から下げ幅は縮小した。主要20産業のうち、9産業の減少率が縮小。また、輸送設備(+30.7%)、皮革製品(+28.7%)、化学品(+14.0%)の3産業は二桁上昇した。2020年の年間平均上昇率はマイナス12.7%(2019年マイナス2.7%)。前年に比べて下落率が急加速した。
全製造業の純販売指数推移 (2000年=100、単位:%)
(出所:フィリピン統計庁資料より作成、2020年1~11月は改訂値)
調査回答企業のデータをもとに、12月の平均設備稼働率は72.8%(速報値)。主要20産業のうち5産業が80%を上回った。これらは、電気系以外の機械類(88.3%)、繊維(86.2%)、非金属鉱物製品(82.7%)、輸送設備(81.4%)、ゴム・プラスチック製品(80.8%)。
稼働率が90%~100%は回答した企業は64社で全体(411社)の15.6%にとどまった。70%~89%は154社(37.5%)、50%以下は108社(26.2%)だった。
2020年12月の設備稼働率分布状況
製造業設備平均稼働率推移 (単位:%)
(出所:フィリピン統計庁資料より作成)、注3月~11月改訂値)
製造業活動状況 (対前年同月成長率 単位:%)
全製造業 | 2020年12月 | 2020年11月 | 2019年12月 |
生産指数 (2000年=100) | |||
金額 | -5.1 | -11.5 | -6.8 |
数量 | -2.8 | -8.6 | -7.3 |
純販売指数 (2000年=100) | |||
金額 | -6.9 | -12.8 | -2.0 |
数量 | -4.6 | -9.9 | -2.6 |
出荷価格指数 (2000年=100) | -2.4 | -3.2 | 0.6 |
12月の製造業生産金額指数(速報値)は、前年同月比(以下同様)5.1%低下と10カ月連続の低下となったが、10カ月間で最小の下げ幅だった。主要20産業のうち、紙・紙製品(+13.8%)、食品製造(+7.0%)、電気機械類(+4.5%)、化学品(+4.5%)、飲料(+1.5%)、ゴム・プラスチック製品(+1.5%)など6産業グループが上昇し、低下鈍化に寄与した。2020年の年間平均上昇率はマイナス13.9%(2019年マイナス6.9%)。
生産数量指数(速報値)は2.8%低下となり、前月、前年同月から下げ幅が縮小。紙・紙製品(+26.8%)、化学品(+7.5%)、電気機械類(+5.7%)、食品製造(+5.4%)、ゴム・プラスチック製品(+4.9%)など5産業グループが前年同月から上昇したほか、8産業の減少率が縮小した。2020年の年間平均上昇率はマイナス10.3%(2019年マイナス8.4%)。
全製造業の生産指数推移 (2000年=100、単位:%)
年 | 19年 | 2020年 | |||||||||||
月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
金額 | -6.8 | -1.5 | 2.4 | -13.5 | -39.4 | -29.4 | -18.9 | -16.0 | -13.0 | -10.6 | -10.6 | -11.5 | -5.1 |
数量 | -7.3 | 3.9 | 7.4 | -8.6 | -36.8 | -26.6 | -15.3 | -12.8 | -8.6 | -7.0 | -7.9 | -8.6 | -2.8 |
12月の純販売額指数(速報値)は前年同月比6.9%低下となり、11カ月連続の低下となったが、前月から下げ幅は縮小した。主要20産業のうち、輸送設備(+24.2%)、皮革製品(+20.6%)、化学品(+10.8%)の3産業が二桁上昇、8産業が減少率縮小となり、全体的な下げ幅の縮小に寄与した。2020年の年間平均上昇率はマイナス16.2%(2019年マイナス1.2%)。
純販売量指数(速報値)は4.6%低下となったが、前月から下げ幅は縮小した。主要20産業のうち、9産業の減少率が縮小。また、輸送設備(+30.7%)、皮革製品(+28.7%)、化学品(+14.0%)の3産業は二桁上昇した。2020年の年間平均上昇率はマイナス12.7%(2019年マイナス2.7%)。前年に比べて下落率が急加速した。
全製造業の純販売指数推移 (2000年=100、単位:%)
年 | 19年 | 2020年 | |||||||||||
月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
金額 | -2.0 | 2.2 | -0.9 | -19.4 | -47.3 | -35.3 | -20.3 | -13.3 | -13.7 | -10.2 | -14.7 | -12.8 | -6.9 |
数量 | -2.6 | 7.8 | 3.9 | -14.9 | -45.1 | -32.8 | -16.8 | -10.0 | -9.4 | -6.5 | -12.0 | -9.9 | -4.6 |
調査回答企業のデータをもとに、12月の平均設備稼働率は72.8%(速報値)。主要20産業のうち5産業が80%を上回った。これらは、電気系以外の機械類(88.3%)、繊維(86.2%)、非金属鉱物製品(82.7%)、輸送設備(81.4%)、ゴム・プラスチック製品(80.8%)。
稼働率が90%~100%は回答した企業は64社で全体(411社)の15.6%にとどまった。70%~89%は154社(37.5%)、50%以下は108社(26.2%)だった。
2020年12月の設備稼働率分布状況
設備稼働率 | 企業数 | シェア(%) |
50%以下 | 108 | 26.2 |
50%- 59% | 34 | 8.3 |
60% - 69% | 51 | 12.4 |
70% - 79% | 73 | 17.8 |
80% - 89% | 81 | 19.7 |
90% - 100% | 64 | 15.6 |
合計 | 411 | 100.0 |
製造業設備平均稼働率推移 (単位:%)
年 | 19年 | 2020年 | |||||||||||
月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
稼働率 | 84.5 | 84.5 | 84.6 | 76.6 | 73.8 | 74.7 | 75.1 | 67.3 | 67.8 | 72.8 | 76.3 | 75.6 | 72.8 |