比ヤマハ発動機、バイク年産能力倍増の80万台に

27億ペソの新工場棟が稼働、1,300人の雇用増効果

2021/02/24

 ヤマハ発動機は、フィリピンにおける二輪車の販売拡大に対応するため、バダンガス州のリマ工業団地内で二輪車の製造・販売を行っているヤマハ モーター フィリピン(YMPH)の生産能力を倍増させた。
 
 YMPCはリマ工業団地内に新工場棟を建設し、年間の生産能力をこれまでの40万台から80万台まで引き上げた。この新工場棟は2019年5月に着工、この程完工し、2月22日から稼働開始となった。新工場棟建設に27億ペソが投じられたと報じられている。また、新工場棟だけで、1,300人の新規雇用につながるとのことである。

 ヤマハ発動機は1962年にフィリピンに進出し、二輪車の販売を開始した。2007年からは100%出資の子会社YMPHを設立して二輪車の製造も開始し、市場変化にスピーディーに対応できる体制を構築してきた。販売台数も2008年の約7万台に対して、10年後の2018年には約54万台にまで拡大している。

 2020年は、新型コロナ感染拡大やその対策としての地域隔離措置により、生産・販売ともに一時的に伸び悩みとなっているが、遠からず再増加基調となる見込み。中期的な目標として、フィリピンにおける販売台数100万台(輸入完成車を含む)を目指すとされている。

 なお、ヤマハ発動機は中期経営計画において、アセアン市場を引き続き重要市場の一つとして位置づけ、さらなる収益基盤の強化に取り組んでいくこととしている。今回のフィリピンにおける二輪車生産能力増強は、この取り組みの一環である。