比トヨタ自動車、19年連続三冠王の偉業

総販売、乗用車販売、商用車販売全て首位

2021/03/25

 トヨタ自動車の製造・販売拠点であるトヨタモーター フィリピン(TMP、所在地:ラグーナ州サンタロサ市)は、このほど、2020年優秀販売店を表彰するとともに、19年連続の三冠王達成を祝福した。

 フィリピンの2020年の新車販売台数は前年比40.4%減の24万8,170台(工業会非加盟企業分含む総販売台数ベース)にとどまった。新型コロナウイルス感染拡大やその対策としての地域隔離措置が響いた。TMPもその影響を受け、販売台数は38.3%減の9万9,545台にとどまったが、減少率は業界全体の減少率を下回った。その結果、TMPの2020年のシェアは40.1%で断トツ、2019年の38.7%から更に上昇した。

 TMPは、2020年まで19年連続でフィリピン自動車市場の三冠王(総販売台数、商用車販売台数、乗用車販売台数いずれもトップ)を維持している。個別モデル販売ランキングにおいても、常に上位を独占している。2020年は、9つの主要セグメントでトップ、個別販売ランキングでも上位6モデルを独占(ヴィオス、ハイラックス、ウイゴー、イノーバ―、ハイエース、ラッシュ)している。

 なお、TMPは、1988年8月3日にトヨタ自動車のフィリピン車両製造/販売拠点として設立された。出資比率はトヨタ自動車34%、三井物産15%、GTキャピタル(GTCAP)51%となっている。現在、「ヴィオス」や「イノーバ」を現地生産しているほか、各種乗用車、商用車の輸入販売、国内向け部品販売、部品輸出などを手掛けている。また、販社「レクサス・マニラ」を通じて、ハイブリッド車を含む各種レクサス車の輸入販売を行っている。2009年1月に開業し一昨年10周年を迎えた「レクサス・マニラ」は三井物産との合弁企業であり、TMPCの出資比率は75%、三井物産の出資比率が25%となっている。

 新車販売における上位10モデルの推移
2017年 2018年 2019年 2020年
車名 販売数 車名 販売数 車名 販売数 車名 販売数
トヨタフォーチュナー 39,680 トヨタヴィオス 25,840 トヨタヴィオス 33,181 トヨタヴィオス 25,290
トヨタヴィオス 36,734 トヨタフォーチュナー 23,082 トヨタハイラックス 20,846 トヨタハイラックス 13,637
トヨタイノーバ 24,434 トヨタウイゴー 21,234 トヨタイノーバ 20,794 トヨタウイゴー 11,853
トヨタハイエース 21,178 トヨタハラックス 18,237 トヨタフォーチュナー 19.865 トヨタイノーバ 10,551
三菱モンテロ 19,917 トヨタイノーバ 18,175 三菱エクスパンダー 19,089 トヨタハイエース 10,362
トヨタウイゴー 19,295 トヨタハイエース 17,972 日産ナバラ 19,034 トヨタラッシュ 10,194
トヨタアバンザ 15,463 三菱モンテロ 16,148 トヨタハイエース 18,656 フォードレンジャー 9,767
トヨタハイラックス 14,688 日産ナバラ 16,140 トヨタウイゴー 18,183 日産ナバラ 9,164
三菱L-300 14,634 三菱ミラージュG4 14,810 三菱ミラージュG4 17,835 三菱ミラージュG4 8,368
いすゞMU-X 13,157 三菱エクスパンダー 13,502 トヨタラッシュ 15,172 トヨタフォーチュナー 8,494
(出所:CAMPI等の資料から作成)