即席麵モンデ ニッシンのPSE上場承認、6月7日と予定
IPO5月24日~28日、最大725億ペソで過去最高案件に
2021/04/24
フィリピン証券取引所(PSE)は、4月223日、大手食品メーカーである「モンデ ニッシン」のIPO(新規公募)とPSEメインボードへの新規上場を承認した。フィリピン証券取引委員会(SEC)は4月20日に承認しており、モンデニッシンのIPO実施と新規上場が正式決定された。
4月23日にPSEによって公表された最終条件・日程案において、モンデ ニッシンは、2021年5月18日にIPO価格最終決定、18日~24日にIPO実施、6月7日にPSEメインボードに新規上場と予定されている。PSE証券コードはMONDEとなる。
IPOにおいて、普通株式(1株当たり額面0.50ペソ)を最大36億株(増加オプション5億4,000万株フル行使の場合は41億4,000万株)を売却する計画である。1株当たりIPO価格は最高で17.50ペソと想定している。したがって、IPO規模は最大で724億5,000万ペソとなる。IPOでの調達資金は設備投資に265億2,000万ペソ、転換社債の償還に173億1,000万ペソ、借入金の返済に167億8,000万ペソを充当する
もちろん、今後の投資環境や当局の判断などで、IPO規模は想定より縮小する可能性はあるが、過去最大規模となる可能性が非常に高い。もし、1株当たりIPO価格が半分になったとしても、過去の大型案件であった2020年のコンバージの291億ペソ、2005年のSMインベストメンツの288億ペソ、2013年のロビンソンズ リテール ホールディングスの281億ペソなどを大幅に上回ることになりそうである。
モンデ ニッシンは、インスタントヌードルやビスケットなどを製造販売している。インスタントヌードルでは圧倒的な国内シェアを有し、「Lucky Me(ラッキー ミー)」というブランド名で親しまれている。また、製品の一部はインドネシアやタイなど周辺諸国にも輸出されている。英国の代替肉(植物性たんぱく)メーカー「クオーン」を買収、傘下に収めている。社名に「ニッシン」が入っているが、日清食品など日本企業との資本関係は全くない。
なお、モンデニッシンのPSE上場は、2021年2社目となるそうである。1社目は、3月24日に上場したダブルドラゴンの不動産投資信託DDMP REIT(PSE証券コード:DDMPR)でIPO規模は147億ペソであった。フィリピンとしては大型IPO案件が続くことになるが、社数は非常に少ない。
PSE新規上場は年間数社のペースにとどまっている。裏口上場(バックドア・リスティング)を除くと、2014年は7社、2015年から2017年までは各々4社のみという低水準さである。2018年は1社のみ、2019年と2020年も4社のみであった。これらの中には、IPOなしのイントロダクション方式の新規上場もあり、IPO件数は更に少ない。PSEは、新規上場基準を緩和するなどして未上場企業の上場志向を高めようとしているが、更なる上場促進策が必要といえよう。
4月23日にPSEによって公表された最終条件・日程案において、モンデ ニッシンは、2021年5月18日にIPO価格最終決定、18日~24日にIPO実施、6月7日にPSEメインボードに新規上場と予定されている。PSE証券コードはMONDEとなる。
IPOにおいて、普通株式(1株当たり額面0.50ペソ)を最大36億株(増加オプション5億4,000万株フル行使の場合は41億4,000万株)を売却する計画である。1株当たりIPO価格は最高で17.50ペソと想定している。したがって、IPO規模は最大で724億5,000万ペソとなる。IPOでの調達資金は設備投資に265億2,000万ペソ、転換社債の償還に173億1,000万ペソ、借入金の返済に167億8,000万ペソを充当する
もちろん、今後の投資環境や当局の判断などで、IPO規模は想定より縮小する可能性はあるが、過去最大規模となる可能性が非常に高い。もし、1株当たりIPO価格が半分になったとしても、過去の大型案件であった2020年のコンバージの291億ペソ、2005年のSMインベストメンツの288億ペソ、2013年のロビンソンズ リテール ホールディングスの281億ペソなどを大幅に上回ることになりそうである。
モンデ ニッシンは、インスタントヌードルやビスケットなどを製造販売している。インスタントヌードルでは圧倒的な国内シェアを有し、「Lucky Me(ラッキー ミー)」というブランド名で親しまれている。また、製品の一部はインドネシアやタイなど周辺諸国にも輸出されている。英国の代替肉(植物性たんぱく)メーカー「クオーン」を買収、傘下に収めている。社名に「ニッシン」が入っているが、日清食品など日本企業との資本関係は全くない。
なお、モンデニッシンのPSE上場は、2021年2社目となるそうである。1社目は、3月24日に上場したダブルドラゴンの不動産投資信託DDMP REIT(PSE証券コード:DDMPR)でIPO規模は147億ペソであった。フィリピンとしては大型IPO案件が続くことになるが、社数は非常に少ない。
PSE新規上場は年間数社のペースにとどまっている。裏口上場(バックドア・リスティング)を除くと、2014年は7社、2015年から2017年までは各々4社のみという低水準さである。2018年は1社のみ、2019年と2020年も4社のみであった。これらの中には、IPOなしのイントロダクション方式の新規上場もあり、IPO件数は更に少ない。PSEは、新規上場基準を緩和するなどして未上場企業の上場志向を高めようとしているが、更なる上場促進策が必要といえよう。