「日産リーフ」発売、279万8千ペソ(約635万円)にて

9日にオンライン発表会、日系初の本格フルEVに注目

2021/05/10

 日産自動車のフィリピン販売拠点であるフィリピン日産(NPI、本社:マニラ首都圏ボニファシオ・グローバルシティ)が、5月9日14時、完全電気自動車(EV)「日産リーフ」の発表会を実施した。時節柄、ユーチューブを介してのバーチャル方式となった。

 当初は、日産マントレード・マカティ店、日産オティス店、日産セブ・サウス店など限られた販売店のみでの取り扱いとなる。販売価格は279万8,000ペソ(約635万円)。フィリピンでは、本格的なエコカー優遇策が導入されておらず、同クラスのガソリン車やディーゼル車に比べかなりの割高感を感じさせる価格設定となる。

 フィリピンにおいては、トヨタ モーター フィリピン(TMP)が2009年央に、フィリピン初となるハイブリッド車(HV)「プリウス」を発売した。2012年1月には「プリウスC(日本名:アクア)」を、2019年9月には、カローラ・アルティスHV車を発売した。レクサス車販売会社であるレクサス・マニラも各種HVを投入してきている。2020年9月には、三菱モーターズ フィリピン(MMPC)が、プラグインハイブリッドEV「アウトランダーPHEV」を発売した。「リーフ」は日系発のフルEV投入となった。

 上記のように、フィリピンでは本格的なエコカー優遇法案未成立などにより、HVなどエコカーは普通車に比べかなりの割高感を感じさせる販売価格の設定を余儀なくされている。したがって、現時点で販売台数は限定的なものとなっている。また、スタイルの良さなど省エネ以外のメリットのアピールにより販売促進を図らざるを得ない状況でもある。本格的なエコカー優遇措置導入、さらには急速充電ステーションの設置増加が待たれるところである。