比ヤクルト新工場建設へ、生産能力8割増強
第1四半期販売18%増と好調、海外第3位の市場に
2021/06/15
ヤクルト本社は、6月14日、40%出資の持分法適用会社であるフィリピン ヤクルトにおいて、「ヤクルト」と「ヤクルトライト」を生産する第2工場(フィリピン第2工場)の建設を6月15日に開始すると発表した。
フィリピンにおいては、1978年10月から、ルソン島南部のラグナ州カランバ市にあるカランバ工場(第1工場)にて「ヤクルト」の生産を開始し、現在は「ヤクルト」、「ヤクルトライト」の生産を行っている。
フィリピン第2工場は、ミンダナオ島北部のミサミス・オリエンタル州エルサルバドール市に建設する。敷地面積は約4万1,738平米、建築面積は約1万8,709平米、延床面積は約2万5,583平米となる。この場所はミンダナオ島以南での販売を拡大し、かつビサヤ地方をバックアップできることから、第2工場建設地として決定した。生産体制が強化されることで、市場深耕による需要増加に対応し、更なる発展を目指す。
フィリピン第2工場の生産能力は、生産開始時(2023年1月予定)で1日当り160万本を予定している。その後も順次設備を増強し、最大生産能力は、1日当り320万本を見込んでいる。生産開始当初のフィリピンヤクルトでの総生産本数はカランバ工場(第1工場)とあわせて、1日当り580万本(第1工場420万本、第2工場160万本)を予定している。その後、同740万本(第1工場420万本、第2工場320万本)まで拡大、現在の生産能力を約76%拡充させる予定である。
なお、2021年1月~3月のフィリピンヤクルトの一日当り販売数量は前年同期比18%増の363万7千本に達し、過去最高水準となった。また、海外市場ではインドネシアの662万本、中国の571万8千本に次ぐ世界第3位であった。ちなみに、アジア・オセアニア合計は1.7%増の2,326万本、フィリピンのシェアは15.6%で、前年同期の13.5%から上昇した。
また、前年同期比18%増という伸び率は、中東の53%増、米国の25.9%増に続く第3位である。中東の販売本数は1万9千本、米国は52万3千本という規模であり、主要市場での伸び率はフィリピンが最高であった。インドネシアは4.7%増加、中国は5.3%減少、メキシコは9.8%減少、韓国は1.8%減少であった。なお、中東での販売商品はフィリピンとマレーシアから供給されている。
2021年第1四半期は、フィリピンでも新型コロナウイルス感染再拡大や地域隔離措置に伴う社員の出勤やヤクルトレディの活動制限など厳しい状況が続いているが、二桁増という販売の回復ぶりが注目される。「ヤクルト」は、医薬品を購入する余力のない低所得層にとって安価な栄養食品であり、庶民の強い味方として知名度も高い。新型コロナウイルス禍のなかで、健康飲料として支持を得ている「ヤクルト」の人気が更に高まったといえよう。
フィリピンヤクルトの2019年末の従業員数は1,419人、ヤクルトレディは3,787人、取引店は11万9,493店、工場(1日当たり生産能力420万本)はラグナ州カランバ市に立地している。日本と同基準の厳しい品質管理の下に製造された「ヤクルト」を1本約20円という低価格で販売している。
フィリピンでの1日平均販売数量は、2011年から2019年まで9年連続で販売本数が増加、そのうち2014年から2018年までは5年連続の二桁増加という成長を見せた。2007年に1日当り販売本数は100万3千本と百万本の大台突破、2015年に同213万9千本で二百万本突破、2018年は三百万本台突破と順調に拡大してきている。2020年は世界的な新型コロナパンデミックで10年連続の増加はならなかったが、小幅減少にとどまり、2021年第1四半期は二桁増加となった。
フィリピンヤクルトの1日当たり販売数量推移(単位:千本、%)
(出所:ヤクルト本社決算発表補足資料などから作成、21年は速報値)
フィリピンにおいては、1978年10月から、ルソン島南部のラグナ州カランバ市にあるカランバ工場(第1工場)にて「ヤクルト」の生産を開始し、現在は「ヤクルト」、「ヤクルトライト」の生産を行っている。
フィリピン第2工場は、ミンダナオ島北部のミサミス・オリエンタル州エルサルバドール市に建設する。敷地面積は約4万1,738平米、建築面積は約1万8,709平米、延床面積は約2万5,583平米となる。この場所はミンダナオ島以南での販売を拡大し、かつビサヤ地方をバックアップできることから、第2工場建設地として決定した。生産体制が強化されることで、市場深耕による需要増加に対応し、更なる発展を目指す。
フィリピン第2工場の生産能力は、生産開始時(2023年1月予定)で1日当り160万本を予定している。その後も順次設備を増強し、最大生産能力は、1日当り320万本を見込んでいる。生産開始当初のフィリピンヤクルトでの総生産本数はカランバ工場(第1工場)とあわせて、1日当り580万本(第1工場420万本、第2工場160万本)を予定している。その後、同740万本(第1工場420万本、第2工場320万本)まで拡大、現在の生産能力を約76%拡充させる予定である。
なお、2021年1月~3月のフィリピンヤクルトの一日当り販売数量は前年同期比18%増の363万7千本に達し、過去最高水準となった。また、海外市場ではインドネシアの662万本、中国の571万8千本に次ぐ世界第3位であった。ちなみに、アジア・オセアニア合計は1.7%増の2,326万本、フィリピンのシェアは15.6%で、前年同期の13.5%から上昇した。
また、前年同期比18%増という伸び率は、中東の53%増、米国の25.9%増に続く第3位である。中東の販売本数は1万9千本、米国は52万3千本という規模であり、主要市場での伸び率はフィリピンが最高であった。インドネシアは4.7%増加、中国は5.3%減少、メキシコは9.8%減少、韓国は1.8%減少であった。なお、中東での販売商品はフィリピンとマレーシアから供給されている。
2021年第1四半期は、フィリピンでも新型コロナウイルス感染再拡大や地域隔離措置に伴う社員の出勤やヤクルトレディの活動制限など厳しい状況が続いているが、二桁増という販売の回復ぶりが注目される。「ヤクルト」は、医薬品を購入する余力のない低所得層にとって安価な栄養食品であり、庶民の強い味方として知名度も高い。新型コロナウイルス禍のなかで、健康飲料として支持を得ている「ヤクルト」の人気が更に高まったといえよう。
フィリピンヤクルトの2019年末の従業員数は1,419人、ヤクルトレディは3,787人、取引店は11万9,493店、工場(1日当たり生産能力420万本)はラグナ州カランバ市に立地している。日本と同基準の厳しい品質管理の下に製造された「ヤクルト」を1本約20円という低価格で販売している。
フィリピンでの1日平均販売数量は、2011年から2019年まで9年連続で販売本数が増加、そのうち2014年から2018年までは5年連続の二桁増加という成長を見せた。2007年に1日当り販売本数は100万3千本と百万本の大台突破、2015年に同213万9千本で二百万本突破、2018年は三百万本台突破と順調に拡大してきている。2020年は世界的な新型コロナパンデミックで10年連続の増加はならなかったが、小幅減少にとどまり、2021年第1四半期は二桁増加となった。
フィリピンヤクルトの1日当たり販売数量推移(単位:千本、%)
年 | 11年 | 12年 | 13年 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 | 21年1Q |
数量 | 1,295 | 1,502 | 1,594 | 1,877 | 2,139 | 2,449 | 2,762 | 3,088 | 3,196 | 3,030 | 3,637 |
伸び率 | 6.2 | 15.9 | 6.2 | 17.7 | 14.0 | 14.5 | 12.8 | 11.8 | 3.5 | -5.3 | 18.0 |
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